三代伝兵衛の隠居所

油伝味噌離れは、栃木県栃木市嘉右衛門町5-26にある明治時代の住宅で、平成16年(2004年)2月17日に登録有形文化財として登録された。木造平屋建、瓦葺、建築面積60平方メートル。油伝味噌の敷地南側に、北側の文庫蔵と向き合う位置に建つ。

文化庁の記録によれば、この建物は3代伝兵衛の隠居所として建てられた。油伝味噌の5棟のうち、商いにも醸造にも使われなかった唯一の建物である。蔵が並ぶ敷地の北側に対して、南側に住まいを置くという構成が読み取れる。

10畳と6畳の2室

桁行5間半、梁間3間の規模をもつ切妻造、桟瓦葺の平屋建である。内部は10畳と6畳の2室からなり、北面と南面に縁側を、北面の東寄りに玄関を設ける。南北両面に縁側を回す造りで、母屋側からも庭側からも出入りができる。

主室の10畳には畳床と板床が備えられている。床の間に畳を敷いた畳床と、板を張った板床を両方持つ構えで、文化庁はこれを丁寧なつくりと評している。隠居所として建てられた建物が、客を迎える座敷の設えを備えていたことになる。

建築面積60平方メートルは、油伝味噌の蔵3棟(33平方メートルから41平方メートル)より広く、店舗兼主屋の170平方メートルより小さい。油伝味噌離れは、群の中で中くらいの規模にあたる。

見学方法

営業中の味噌店の敷地にある民有の建物で、公開施設ではない。拝観料や開館時間にあたるものはなく、内部見学の案内も公的な資料では確認できない。

敷地の南側、蔵と蔵の間に位置するため、街路から見える範囲は限られる。嘉右衛門町伝統的建造物群保存地区の歩き方や問い合わせ先は油伝味噌のページにまとめてある。

Q&A

Q油伝味噌離れは何のための建物ですか。
A3代伝兵衛の隠居所として建てられました。油伝味噌の5棟で、商いにも醸造にも使われなかった唯一の建物です。
Qいつの建築ですか。
A明治時代です。文化庁の記録は年代を明治(1868年から1911年)としており、年次までは特定されていません。
Q間取りはどうなっていますか。
A10畳と6畳の2室からなり、北面と南面に縁側を、北面の東寄りに玄関を設けます。主室の10畳は畳床と板床を備えます。
Q建物の大きさは。
A木造平屋建、瓦葺で、建築面積は60平方メートルです。桁行5間半、梁間3間の規模をもちます。
Q見学できますか。
A営業中の味噌店の敷地にある民有の建物で、内部公開の案内は公的資料では確認できません。敷地南側にあるため街路から見える範囲は限られます。

基本情報

名称油伝味噌離れ
所在地栃木県栃木市嘉右衛門町5-26
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成16年(2004年)2月17日登録
員数1棟
寸法建築面積60平方メートル
所有者個人
公開状況民有の営業敷地内。外観のみ

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース 油伝味噌離れ
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003788
栃木市 栃木市嘉右衛門町伝統的建造物群保存地区 特別号
https://www.city.tochigi.lg.jp/uploaded/attachment/68070.pdf

最終更新日: 2026.09.19