街道に東面して建つ商家

油伝味噌店舗兼主屋は、栃木県栃木市嘉右衛門町438にある明治時代の商家建築で、平成20年(2008年)7月8日に登録有形文化財として登録された。木造平屋一部2階建、瓦葺、建築面積170平方メートル。日光例幣使街道に東面して建ち、油伝味噌の敷地で街道に接する唯一の建物である。

敷地の奥には文庫蔵、東蔵、中蔵、離れが並び、いずれも登録有形文化財にあたる。油伝味噌店舗兼主屋はそのうち最も大きく、また最も遅く登録された1棟である。ほかの4棟は平成16年(2004年)の登録で、この建物だけが4年余り後に加わった。

寄棟屋根を接する屋根構成

文化庁の記録は、この建物の屋根の納まりを特徴として挙げている。切妻造桟瓦葺の2階建の東妻面に、寄棟屋根を接するという構成である。街道側の妻面に別の屋根が取りつく形で、正面から見ると二つの屋根が重なって見える。正面にはさらに下屋庇を設ける。

軒は出桁造で、桁を外へ持ち出して軒を深く出す。街道沿いの商家によく用いられた造りである。正面の建具は南北で扱いが違い、北半部に出格子窓を立て、南半部には引違建具を入れて開放的に見せる。閉じた面と開いた面を左右に振り分けることで、店としての入口と住まいとしての部分が外観に表れている。

油伝味噌店舗兼主屋は、旧街道に面する商家の面影を伝えるものとして登録された。

見学方法

現在も営業している味噌店の建物で、民有である。公開施設ではなく、拝観料や開館時間にあたるものはない。街道に面しているため正面の構えは道路から見ることができる。

敷地内への立ち入りや内部の見学については、公的な資料に案内がない。嘉右衛門町伝統的建造物群保存地区の歩き方や問い合わせ先は油伝味噌のページにまとめてある。

Q&A

Q油伝味噌店舗兼主屋はいつ建てられましたか。
A明治時代の建築で、大正年間に増築が加えられています。文化庁の記録は年代を明治(1868年から1911年)、増築を1912年から1925年としています。
Qいつ登録有形文化財になりましたか。
A平成20年(2008年)7月8日です。同じ敷地の他の4棟より4年余り遅い登録にあたります。
Q油伝味噌店舗兼主屋の大きさは。
A木造平屋一部2階建、瓦葺で、建築面積は170平方メートルです。油伝味噌の5棟で最も大きい建物です。
Q見どころはどこですか。
A街道側の屋根の納まりです。切妻造の2階建の東妻面に寄棟屋根が接し、正面にはさらに下屋庇が設けられています。
Q内部を見学できますか。
A営業中の味噌店の建物で、内部公開の案内は公的資料では確認できません。正面の構えは街道から見ることができます。

基本情報

名称油伝味噌店舗兼主屋
所在地栃木県栃木市嘉右衛門町438
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成20年(2008年)7月8日登録
員数1棟
寸法建築面積170平方メートル
所有者個人
公開状況民有の営業敷地内。外観のみ

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース 油伝味噌店舗兼主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007179
栃木市 栃木市嘉右衛門町伝統的建造物群保存地区 特別号
https://www.city.tochigi.lg.jp/uploaded/attachment/68070.pdf

最終更新日: 2026.09.19