今宮神社拝殿とは

今宮神社拝殿は、徳島県三好市井川町辻の今宮神社で本殿の正面に建つ大正4年(1915年)の拝殿で、平成28年(2016年)に登録有形文化財に登録された。

平面は方一間、つまり正面・側面とも柱間が1間の正方形で、建築面積は16㎡。屋根は入母屋造の銅板葺で、妻入、すなわち屋根の三角形の面を正面に向けて建つ。石段を上がって最初に向き合うのがこの今宮神社拝殿である。

拝殿の奥には神門と瑞垣、さらに本殿が一列に並ぶ。3件の配置と境内の成り立ちはグループのページにまとめた。

今宮神社拝殿が登録された理由

今宮神社拝殿は、平成28年(2016年)8月1日に登録有形文化財として登録された。登録番号は36-0131、登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で、本殿・神門及び瑞垣と同じ日の登録である。

文化庁の解説によると、この建物は舞殿とも呼ばれ、神楽殿のような使い方も想定されていたとみられる。参拝者が拝む場としてだけでなく、神前で舞や神楽を奉納する舞台としても考えられていたということだろう。

解説はまた、本殿と同じく装飾を抑えた簡明な外観をもち、近代の社頭景観を構成すると評価する。石段の上に立つ小さな今宮神社拝殿は、大正期のこの神社の顔といってよい。

今宮神社拝殿の見どころ

今宮神社拝殿の最大の特徴は、柱の間に壁や建具を入れず吹き放しにしていることである。四方が開いた四本柱の上に入母屋の屋根が載り、床が張られている。舞殿と呼ばれる理由は、この開けた造りを見るとすぐ分かる。

見上げると天井は格天井で、角材を格子に組んだ枡目が並ぶ。吹き放しの小建築に格天井を張るのは、舞台として人の目に触れることを意識した仕上げとも読める。

正面に向いた妻には木連格子がはめられている。縦横の細い桟を密に組んだ格子で、銅板葺の屋根の下で入母屋の妻を引き締めている。

今宮神社拝殿の見学

今宮神社拝殿は吹き放しなので、石段の上や拝殿の前から格天井や床の様子まで見通せる。拝殿越しに、奥の神門と瑞垣が重なって見える。

床に上がってよいか、撮影の決まりがあるかについての案内は見当たらなかった。拝殿は参拝者が拝む場所でもあるので、祈る人がいるときは前をあけ、カメラを向けるのは控えたい。境内への行き方は今宮神社のページにある。

Q&A

Q今宮神社拝殿はいつ建てられましたか?
A大正4年(1915年)です。本殿、神門及び瑞垣と同じ年に建てられ、平成28年(2016年)に登録有形文化財に登録されました。
Q今宮神社拝殿が舞殿と呼ばれるのはなぜですか?
A柱の間を吹き放しにして床を張った開けた造りで、文化庁は神楽殿のような使い方も想定されていたとみています。
Q今宮神社拝殿の天井と妻はどうなっていますか?
A天井は格天井で、正面に向いた妻には木連格子がはめられています。
Q今宮神社拝殿の大きさと屋根の形は?
A方一間で建築面積は16㎡です。屋根は入母屋造の銅板葺で、妻を正面に向けた妻入です。
Q今宮神社拝殿に上がって見学できますか?
A壁がないため外から内部まで見通せますが、床に上がれるかどうかや撮影の決まりについての案内は確認できませんでした。

基本情報

名称今宮神社拝殿
所在地徳島県三好市井川町辻316-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2016年8月1日(平成28年)登録
員数1棟
寸法方一間、建築面積16㎡
所有者宗教法人今宮神社
公開状況境内から外観を見学(床に上がれるか・撮影の可否は未確認)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁):今宮神社拝殿
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011215
文化遺産オンライン:今宮神社拝殿
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/269642
国指定文化財等データベース(文化庁):今宮神社本殿
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011214
文化遺産オンライン:今宮神社本殿
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/241601
国指定文化財等データベース(文化庁):今宮神社神門及び瑞垣
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011216
文化遺産オンライン:今宮神社神門及び瑞垣
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/284243

最終更新日: 2026.10.16