遠藤家住宅通用門とは

遠藤家住宅通用門は、鳥取県西伯郡大山町坊領486にある昭和初期(1926年以降)の門と塀で、平成15年(2003年)3月18日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「えんどうけじゅうたくつうようもん」。

遠藤家住宅通用門は約3千坪とされる広い屋敷の東辺に設けられた、飾り気の少ない腕木門である。屋根は桟瓦葺、間口は1.8メートル。登録には、門から延びる延長27メートルの塀が含まれている。遠藤家住宅の5件のうち、昭和の建物はこの遠藤家住宅通用門だけである。

日々の出入りのための門

通用門は、正式な来客や行事に使う表門とは別に、家の者や使用人、出入りの業者がふだん使うための門をいう。遠藤家住宅では、万延元年(1860年)の表門が屋敷東辺の中ほどに構え、遠藤家住宅通用門は同じ東辺の北寄りに置かれている。

腕木門は、柱の上部から前後に突き出した腕木で軽い屋根を支える簡素な形式で、屋敷の通用門によく使われる。格式を示す表門と、実用の遠藤家住宅通用門とが、同じ道に面して役割を分けている。

遠藤家住宅通用門から延びる塀

遠藤家住宅通用門の脇からは真壁の塀が北へ延び、角で西に折れて屋敷の北辺を画している。真壁は柱を壁の表に見せる壁のつくりで、柱と柱のあいだを塗り込めた面が規則正しく続く。

塀の一部は後の時代の改築で途切れている。それでも文化庁は、遠藤家住宅通用門と塀が大きな屋敷の構えに欠かせない存在だと評価している。広い敷地の輪郭を道から見て分かるものにしているのが、この塀である。

遠藤家住宅通用門が登録された理由

遠藤家住宅通用門の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。門そのものは簡素だが、北東の角を回って続く塀とともに屋敷の外周を形づくり、坊領の集落のなかで遠藤家の屋敷の広がりを示している点が評価された。

遠藤家住宅通用門の見学

遠藤家住宅通用門と塀は東の道に面しており、外観は道から見ることができる。個人の住宅の門なので、中へは入らないこと。門の前から北へ歩くと、塀が北東の角で西へ折れる様子と、改築で途切れた箇所の位置が確かめられる。

撮影の可否について公式の案内は見つからなかった(2026年9月確認)。いまも使われている門なので、出入りの妨げになる場所に立ち止まらないようにしたい。

Q&A

Q遠藤家住宅通用門はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは昭和初期とされています。遠藤家住宅の5件のなかで唯一の昭和の建物です。
Q遠藤家住宅通用門はどのような形の門ですか?
A腕木門と呼ばれる簡素な形式で、屋根は桟瓦葺、間口は1.8メートルです。
Q遠藤家住宅通用門の塀はどのくらいの長さですか?
A登録された塀の延長は27メートルです。門から北へ延び、西へ折れて屋敷の北辺を区切っています。
Q遠藤家住宅通用門と表門はどう違いますか?
A表門は万延元年(1860年)の格式ある正門で、通用門は日常の出入りに使う簡素な門です。どちらも屋敷の東辺に面しています。
Q遠藤家住宅通用門は見学できますか?
A東の道から門と塀の外観を見ることはできますが、個人の住宅のため中へは入れません。

基本情報

名称遠藤家住宅通用門(えんどうけじゅうたくつうようもん)
所在地鳥取県西伯郡大山町坊領486
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成15年(2003年)登録
員数1棟
寸法間口1.8m、塀延長27m
所有者非公表
公開状況非公開(東の道から外観のみ)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)遠藤家住宅通用門
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003305
文化遺産オンライン 遠藤家住宅通用門
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/149915
大山町 遠藤家住宅(主屋他4棟)
https://www.daisen.jp/10/33/1/s148/u165/
大山町 町指定文化財 遠藤家住宅
https://www.daisen.jp/10/33/1/w930/u165/

最終更新日: 2026.09.30