宇倍神社神門とは

宇倍神社神門(うべじんじゃしんもん)は、鳥取県鳥取市国府町宮ノ下の宇倍神社で拝殿の前に立つ門で、大正4年(1915年)に建てられ、令和6年(2024年)3月6日に登録有形文化財となった。登録番号は31-0286、登録の基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。

宇倍神社神門は拝殿の東に位置し、社殿の手前で参拝者を迎える位置にある。木造の切妻造で、屋根は檜皮葺、間口は3.0メートル。昭和前期に改修を受けている。

円柱の本柱と角柱の控柱

宇倍神社神門の骨組みは、丸い柱と四角い柱を組み合わせている。門の中心に立つ本柱は円柱、その前後で支える控柱は角柱で、両者を腰の高さの腰貫と、開口の上端にあたる内法貫の2段の貫でつなぎ固める。

柱の上には舟肘木を置き、棟木は豕扠首で受ける。軒の垂木は一重の繁垂木で、垂木を二重に重ねる拝殿や本殿に比べて軒の構えが一段簡素である。

柱と柱の間の中備には、菊紋の上半分をかたどった彫刻が入る。装飾の少ない宇倍神社の社殿のなかで、目を留めたい細部の一つである。

起りのついた屋根

宇倍神社神門の屋根は、中央がわずかにふくらむ起り(むくり)の曲線を描く。文化庁の解説は、この優美な起り屋根が宇倍神社の景観を特徴づけていると述べている。

神社の境内案内も、神門の柔らかな丸みを帯びた屋根と、背後の拝殿の反った屋根との対比を特徴に挙げる。神門の前に立つと、手前の起りと奥の反りが重なって見え、2つの曲線の違いがよくわかる。

紙幣との関わり

文化庁の解説は、宇倍神社神門を「かつて紙幣の図柄となった門」と紹介している。宇倍神社の社殿は、鳥取県神社庁によれば明治32年(1899年)、大正5年(1916年)、昭和18年(1943年)の紙幣に描かれた。

神門の完成は大正4年(1915年)なので、明治32年の券には間に合わない。神門が描かれているとすれば、完成後に発行された大正5年か昭和18年の券ということになる。文化庁の解説は券種までは示していない。

宇倍神社神門の見学方法

宇倍神社神門は参拝の順路上にあり、いつでも近くで見られる。石段を上りきった側から正面に立つと、門の起り屋根の向こうに拝殿の屋根がのぞき、2つの屋根の曲線を1枚に収められる。

門をくぐる前に、軒下の中備を見上げて菊紋の彫刻を探したい。くぐったあとは振り返り、円柱の本柱と角柱の控柱がどう組まれているかを内側から確かめるとよい。参拝者の出入りが多い場所なので、立ち止まるときは通り道をふさがないよう気を配りたい。境内への道順は宇倍神社のページにまとめてある。

Q&A

Q宇倍神社神門はいつ建てられましたか。
A大正4年(1915年)です。昭和前期に改修されています。
Q宇倍神社神門の屋根の特徴は何ですか。
A切妻造の檜皮葺で、中央がふくらむ起り屋根です。奥の拝殿の反った屋根と対照をなしています。
Q宇倍神社神門は紙幣に描かれたのですか。
A文化庁の解説は、かつて紙幣の図柄になった門としています。完成が大正4年(1915年)なので、該当するのはそれ以降に発行された券です。券種は解説に示されていません。
Q宇倍神社神門で見ておきたい細部はどこですか。
A中備に入った菊紋の上半分をかたどる彫刻と、円柱の本柱と角柱の控柱の組み合わせです。
Q宇倍神社神門が登録有形文化財になったのはいつですか。
A令和6年(2024年)3月6日です。登録番号は31-0286で、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録されました。

基本データ

名称宇倍神社神門(うべじんじゃしんもん)
所在地鳥取県鳥取市国府町宮ノ下651
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 31-0286
指定年令和6年(2024年)3月6日登録
員数1棟
寸法木造、檜皮葺、間口3.0メートル
所有者宗教法人宇倍神社
公開状況境内の参拝順路上にあり自由に見学可

参考文献

国指定文化財等データベース 宇倍神社神門(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00014927
宇倍神社神門(文化遺産オンライン)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/531277
境内マップ(宇倍神社公式サイト)
https://www.ubejinja.or.jp/new-sampai/map/
宇倍神社(鳥取県神社庁)
https://tottori-jinjacho.jp/pages/469/

最終更新日: 2026.09.27