通りに当初の姿を残す樽蔵
樽平酒造樽蔵は、山形県東置賜郡川西町大字中小松にある造り酒屋の蔵で、明治後期に建てられ、平成9年(1997年)11月5日に国の登録有形文化財となった。読みは「たるへいしゅぞうたるぐら」、登録番号は06-0016。
構造は土蔵造の2階建、屋根は鉄板葺きで、建築面積は142平方メートル。国道の東側、前蔵の北に建ち、道をはさんで土蔵の東にあたる。
名前は樽を納める蔵を思わせるが、文化庁の解説は用途には触れていない。確かなのは、樽平酒造樽蔵が酒造りの屋敷の一角として、明治後期から同じ場所に建ち続けていることである。
登録の理由―道路をまたいで続く景観
樽平酒造樽蔵は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録された。
文化庁の解説によれば、妻面には後から補った材が付けられているが、道路に面した側は当初の構成を残している。特徴は、土蔵としては比較的大きな開口部である。窓や戸口を小さく抑えるのが普通の土蔵にあって、通りに向けて大きく開いた構えは目を引く。
解説はまた、現在は間に道路が敷かれているものの、樽平酒造の他の建物と連続した景観をつくり出していると記す。国道が屋敷地を分けたあとも、前蔵とともに道の東側から通りの景観を支えている。
見どころ―道路側の開口部
見るべきは道路に面した側である。当初の構成が残るこの面で、開口部の大きさと壁の割合を確かめたい。土蔵の重い壁に、どれだけの幅の口が開けられているかは、隣の前蔵と見比べるとよく分かる。
妻面に回ると、後補材が付けられた部分が分かる。当初の部分と後の手当ての部分を見比べると、蔵が使われ続けてきた年月が読み取れる。
国道の西側、土蔵の前から振り返れば、道をはさんで2棟の土蔵が向き合う。道路ができる前は、この間も同じ屋敷の中だった。
樽平酒造樽蔵の見学
外観は国道からいつでも眺められ、通りからの撮影もできる。内部を一般に公開するという案内はない。
すぐ南には前蔵がある。行き方と酒蔵見学の申し込み方法は、樽平酒造のページにまとめてある。
Q&A
- 樽平酒造樽蔵はいつ建てられたのですか?
- 文化庁のデータベースでは明治後期の建築とされています。
- 樽平酒造樽蔵の見どころはどこですか?
- 当初の構成を残す道路側の面と、土蔵としては比較的大きな開口部です。妻面には後から補った材が付けられています。
- 樽平酒造樽蔵はどこに建っていますか?
- 国道の東側で、前蔵の北、道をはさんで土蔵の東にあたる位置です。
- 樽平酒造樽蔵の中は見学できますか?
- 内部を一般に公開する案内はありません。外観は国道からいつでも見られます。
- 樽平酒造樽蔵はどのような文化財ですか?
- 平成9年(1997年)11月5日に登録された登録有形文化財(建造物)で、登録番号は06-0016です。「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録されました。
基本情報
| 名称 | 樽平酒造樽蔵(たるへいしゅぞうたるぐら) |
|---|---|
| 所在地 | 山形県東置賜郡川西町大字中小松2910-1 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物)、登録番号06-0016 |
| 指定年 | 平成9年(1997年)11月5日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 土蔵造2階建、鉄板葺、建築面積142平方メートル |
| 所有者 | 樽平酒造株式会社 |
| 公開状況 | 外観は国道から見学可。内部の公開案内なし |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁):樽平酒造樽蔵
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00000328
- 川西町:樽平酒造と掬粋巧芸館
- https://www.town.kawanishi.yamagata.jp/kyoiku/bunka/taruhei.html
最終更新日: 2026.09.26