観音寺多宝塔とは

観音寺多宝塔は、愛知県名古屋市中川区荒子町の観音寺(荒子観音寺)にある天文5年(1536年)再建の多宝塔で、大正10年(1921年)4月30日に旧法で指定され、文化財保護法のもとで国の重要文化財となった。読みは「かんのんじたほうとう」。文化庁の記録では、三間多宝塔、銅板葺である。

名古屋市によれば、市内最古の建物である。平成13年(2001年)の保存修理で屋根は以前の柿葺に戻されており、文化庁の記録にある銅板葺とは現状が異なる。荒子観音寺は天平元年(729年)の創建と伝えられ、のちの加賀藩主前田利家が天正4年(1576年)に修造したといわれる(名古屋市)。

重要文化財としての価値

観音寺多宝塔は大正10年(1921年)に指定された。名古屋市は、多宝塔の上層が禅宗様の様式を採り入れていると説明し、荒子観音寺は、上層は唐様、下層は和様で、室町時代末期の禅宗様式の特徴をよく表していると紹介している。

上下の層で様式を使い分けた室町時代後期の多宝塔が、名古屋市内最古の建物として残っている点に、この塔の価値がある。寺によれば、約480年前に建てられて以来はじめての全解体修理が平成13年(2001年)に行われた。

見どころ

下層と上層の違いに注目したい。下層は和様、上層は唐様(禅宗様)で、組物や軒の形の違いが上下で表れている(荒子観音寺)。修理で戻された柿葺の屋根も、薄い板を重ねた柔らかな線を見せている。

荒子観音寺は、江戸時代の僧円空が彫った1,250体余りの円空仏でも知られ、仁王門の両脇の仁王像一対は円空仏のなかで最大とされる(名古屋観光情報・荒子観音寺)。山門は大正15年(1926年)の再建で、三手先の組物を用いた本格的な門である(名古屋市)。

参拝について

荒子観音寺によれば、開門は午前7時から午後5時、受付は午前9時から午後4時。円空仏の拝観日は毎月第2土曜日の午後1時から4時で、予約や問い合わせは電話(052-361-1778)で受け付けている。

所在地は名古屋市中川区荒子町宮窓138である。

Q&A

Q観音寺多宝塔はいつ建てられましたか?
A天文5年(1536年)に再建されたもので、名古屋市内最古の建物です。
Q観音寺多宝塔が重要文化財に指定されたのはいつですか?
A大正10年(1921年)4月30日に旧法で指定され、文化財保護法のもとで重要文化財となりました。
Q多宝塔の様式の特徴は?
A上層は唐様(禅宗様)、下層は和様で、室町時代末期の禅宗様式の特徴をよく表しています。
Q多宝塔の屋根は何で葺かれていますか?
A平成13年(2001年)の保存修理で柿葺に戻されました。文化庁の記録には銅板葺とあります。
Q荒子観音寺の円空仏は見られますか?
A毎月第2土曜日の午後1時から4時に円空仏の拝観日があります。

基本情報

名称観音寺多宝塔(かんのんじたほうとう)
所在地愛知県名古屋市中川区荒子町宮窓138(観音寺)
指定区分重要文化財(建造物)
指定年大正10年(1921年)4月30日指定
員数1基
寸法三間多宝塔(文化庁の記録では銅板葺、2001年の修理で柿葺に復旧)
所有者観音寺
公開状況境内で見学可(開門午前7時から午後5時)

参考文献

観音寺多宝塔(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/1191
観音寺多宝塔・山門(名古屋市)
https://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000038216.html
文化財(荒子観音寺)
https://arakokannon.jp/culture/
荒子観音寺(名古屋観光情報 名古屋コンシェルジュ)
https://www.nagoya-info.jp/spot/detail/76/

最終更新日: 2026.10.04