宮醤油店店蔵 ― 敷地でいちばん古い土蔵

宮醤油店店蔵は、千葉県富津市佐貫の醤油醸造元・宮醤油店にある江戸時代末期(文化庁の記録では1830年から1867年の間)の土蔵で、平成19年(2007年)に登録有形文化財に登録された。読みは「みやしょうゆてんみせぐら」。

登録された9棟のなかで最も古い。記録の年代幅には宮醤油店の創業年である天保5年(1834年)も含まれるが、創業と同じころの建物かどうかを示す資料は確認できていない。

店舗の西に連続して建ち、県道に面する。桁行3間、梁間2間半、建築面積32平方メートルの土蔵造2階建で、屋根は切妻造の桟瓦葺、小屋組は伝統的な和小屋である。外壁は下見板張とし、土壁を雨から守っている。

登録の理由 ― 店と一体の表構え

宮醤油店店蔵は、平成19年(2007年)7月31日に登録有形文化財(登録番号12-0074)となった。基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」。文化庁の解説は、店舗・脇蔵とともに重厚な外観で表構えを形成していると記す。

店蔵は一般に、商家が店の続きに建て、商品や帳簿、金品を納めた蔵をいう。宮醤油店店蔵も売り場と壁を接するように並び、通りからは店と一続きの構えに見える。木造の店舗の脇に土蔵を据えるこの並びが、宮醤油店の表構えの骨格になっている。

見どころ ― 両開きの塗戸と、明治の脇蔵との対比

県道から見ると、宮醤油店店蔵は妻側を通りに向け、小さな庇を差し掛けた塗戸を両開きに開く。塗戸は土や漆喰を厚く塗り込めた扉で、閉じれば蔵の壁と一体になり、火から中の物を守る。

店舗を挟んで反対側に立つ脇蔵と見比べると面白い。どちらも土蔵造2階建だが、明治25年(1892年)の脇蔵は1階と2階に片開きの塗戸を開き、小屋組はトラスで組まれている。宮醤油店店蔵は両開きの扉と和小屋を保つ。江戸の蔵と明治中期の蔵が、同じ店構えの左右に並んでいるわけである。

見学方法

宮醤油店店蔵は県道沿いに建つので、外観は通りからいつでも見られる。内部が公開されているという案内は出ていないため、中を見たい場合は店舗で尋ねたい。店への行き方、営業時間、工場見学の受け付けは宮醤油店のページにまとめてある。

Q&A

Q宮醤油店店蔵はいつ建てられましたか?
A文化庁の記録では江戸時代末期(1830年から1867年の間)です。登録された宮醤油店の9棟のなかで最も古い建物です。
Q宮醤油店店蔵の中に入れますか?
A内部公開の案内は出ていません。外観は県道から自由に見られます。中を見たい場合は隣の店舗で相談してください。
Q宮醤油店店蔵の「店蔵」とはどういう建物ですか?
A商家が店舗に続けて建てた蔵のことです。宮醤油店店蔵は店舗の西に接して建ち、店舗・脇蔵と並んで通りに面した表構えをつくっています。
Q宮醤油店店蔵はどの文化財に当たりますか?
A平成19年(2007年)7月31日に登録された登録有形文化財(建造物)で、登録番号は12-0074です。
Q宮醤油店店蔵は敷地のどこにありますか?
A県道に面した表構えの西端で、店舗の西に接して建っています。

基本情報

名称宮醤油店店蔵(みやしょうゆてんみせぐら)
所在地千葉県富津市佐貫字西正石247
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成19年(2007年)7月31日登録
員数1棟
寸法桁行3間、梁間2間半、建築面積32平方メートル
所有者個人
公開状況外観は県道から見学可。内部公開の案内なし

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「宮醤油店店蔵」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00006515
千葉県教育委員会「宮醤油店店舗ほか」
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/q111-074.html
有限会社宮醤油店「会社概要」(沿革)
https://www.miyashoyu.co.jp/profile.html

最終更新日: 2026.09.26