昭和29年の店舗兼主屋

小町酒造店舗兼主屋は、岐阜県各務原市蘇原伊吹町にある酒蔵、小町酒造の昭和29年(1954年)建築の店舗兼住宅で、平成20年(2008年)4月18日に国の登録有形文化財(登録番号21-0160)に登録された。読みは「こまちしゅぞうてんぽけんしゅおく」。3方を道路に囲まれた敷地の南側に、南を向いて建つ。

木造2階建で、屋根は切妻造の桟瓦葺、建築面積は154平方メートル。文化庁の記録によれば、東側を土間の店舗などにあて、西側を四間取の床上部としている。商いの場と家族の住まいを1棟にまとめた、造り酒屋の主屋らしい構成である。

黒漆喰と出桁、軒の杉玉

外壁は黒い漆喰で仕上げ、軒は出桁造として深く差し出す。重厚な正面には杉玉が吊るされている。杉の葉を球形に束ねた杉玉は、造り酒屋が軒先に掲げる目印である。文化庁の解説も、この外観が酒造業としての風格を醸し出していると評価している。

小町酒造店舗兼主屋は登録された5件の中で最も新しく、登録の時点で建ってから54年だった。それでも明治30年(1897年)の通用門や大正14年(1925年)の土蔵と並んで違和感がないのは、黒い壁と瓦屋根という商家の表構えを、戦後の建物がそのまま受け継いでいるためだろう。

見どころ

正面は南の通りに面しているので、通りの向かい側に立って全体を眺めたい。2階まで立ち上がる黒漆喰の壁、深く出た軒の水平線、軒下の杉玉が一つの視界に収まる。

東端には土蔵が接して建つ。土蔵の黒塗りの板張と見比べると、同じ黒でも漆喰と板とでは光の受け方が違うことがわかる。

見学方法

小町酒造店舗兼主屋はいまも住まいとして使われており、住居部分は公開されていない。敷地内には平日に営業する長良川蔵元直売店があるが、それがこの建物の土間の店舗部分にあたるかは、公式の案内に明記されていない。外観は南の通りからいつでも見ることができる。直売店の営業日と駅からの行き方は、小町酒造のページにまとめてある。

Q&A

Q小町酒造店舗兼主屋はいつ建てられましたか?
A文化庁の記録では昭和29年(1954年)です。平成20年(2008年)4月18日に登録有形文化財に登録されました。
Q小町酒造店舗兼主屋の構造と規模は?
A木造2階建、切妻造桟瓦葺で、建築面積は154平方メートルです。東側が土間の店舗など、西側が四間取の床上部です。
Q小町酒造店舗兼主屋の正面に吊るされた球は何ですか?
A杉の葉を束ねた杉玉で、造り酒屋の目印として軒先に掲げられるものです。
Q小町酒造店舗兼主屋の中に入れますか?
A住居部分は非公開です。敷地内の直売店は平日に営業していますが、酒蔵見学は行われていません。
Q小町酒造店舗兼主屋はどこから見られますか?
A敷地の南側に南向きに建っているので、南の通りから正面を見ることができます。

基本情報

名称小町酒造店舗兼主屋(こまちしゅぞうてんぽけんしゅおく)
所在地岐阜県各務原市蘇原伊吹町2-15
指定区分登録有形文化財(建造物)登録番号21-0160
指定年平成20年(2008年)4月18日登録
員数1棟
寸法木造2階建、瓦葺、建築面積154平方メートル
所有者文化庁データベースに記載なし
公開状況外観のみ(南の通りから)。住居部分は非公開

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 小町酒造店舗兼主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007032
文化遺産オンライン — 小町酒造店舗兼主屋
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/119904
小町酒造株式会社 — 蔵の紹介
https://www.nagaragawa.co.jp/feature/

最終更新日: 2026.10.06