明神鳥居とは

明神鳥居は、鳥居の形式の一つで、全国の神社で最も広く見られる。二本の柱の上に、両端が反り上がった笠木を渡し、その下に島木を重ねる。柱の上部を貫でつなぎ、貫の端を柱の外へ突き出す。笠木と貫のあいだの中央には額束を立て、社名などを記した額を掛ける。柱はわずかに内側へ傾けて立てることが多い。

近い形式との違いは、部材の形と数にある。神明鳥居は笠木が直線で反りがなく、島木を用いず、貫も柱の外に出さない簡素な形で、伊勢神宮などに見られる。両部鳥居は明神鳥居の形を基本に、本柱の前後に稚児柱と呼ぶ控えの柱を添えて補強したものである。

材料は木、石、銅、のちには鉄筋コンクリートなどさまざまで、形式は材料によらず部材の構成で判断する。

記録と実物で見分ける手がかり

記録では「石造明神鳥居」「木造明神鳥居」のように、材料と形式を合わせて書く。大阪の四天王寺鳥居は、永仁2年(1294年)の石造明神鳥居で、重要文化財に指定されている。記録は、島木を木製で銅包とし、貫を柱間に通し、額束と額を銅製とすると書き、部材ごとに材料が異なることを示している。寺院の境内に建つ鳥居である点も、神仏習合の歴史を示す例として知られる。

現地では、笠木の反りと、その下の島木の有無を見る。笠木の両端が反り上がり、下に島木が重なり、貫の端が柱の外へ出ていれば明神鳥居である。笠木がまっすぐで島木がなければ神明鳥居、柱の前後に小さな柱が添えられていれば両部鳥居と考えてよい。

参考文献

四天王寺鳥居|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2083

最終更新: 2026.09.26