梶原家住宅下腹雪隠とは

梶原家住宅下腹雪隠は、兵庫県姫路市大塩町の梶原家住宅(西梶原)で茶室の東北に建つ大正期(1912〜1925年)の便所で、平成21年(2009年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「したばらせっちん」。

梶原家住宅下腹雪隠は桁行1.7メートル、梁間1.3メートル、建築面積2.2平方メートルの小さな建物である。

露地の雪隠と実際に使う雪隠

茶の湯の庭である露地には、雪隠と呼ぶ便所が置かれる。そのうち砂を敷いて飾りとして整える砂雪隠に対し、実際に用を足すためのものを下腹雪隠という。文化庁の解説も、梶原家住宅下腹雪隠を「実用に供された雪隠」と記している。

梶原家住宅(西梶原)には両方が残る。飾りの砂雪隠は、茶室しづの舎の北にある内腰掛待合の北側に落棟で付いている。一方、実用の下腹雪隠は独立した一棟として茶室の東北に建ち、それ自体が登録の対象になった。

寄棟と切妻を組み合わせた屋根

梶原家住宅下腹雪隠の屋根は、西の面を寄棟造、東の面を切妻造とする変わった形で、檜皮葺で葺く。文化庁は、緩やかな屋根と錆壁が印象に残ると評している。

内部は西半分を小便所、東を大便所に分ける。西の面には板戸、南の面の西半分には猿戸を吊る。猿戸は露地の垣や小さな建物に使う簡素な木戸である。壁は錆壁で、柱には丸太を使い、茶室まわりの建物と同じ素材の言葉でまとめている。

登録の基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」とされた。2平方メートルあまりの便所一棟が単独で登録されている点に、この屋敷の茶の湯の一画がどこまで丁寧に造られたかが表れている。

梶原家住宅下腹雪隠の見学

梶原家住宅下腹雪隠は個人の住まいの一部で、公開されていない。屋敷の内側、茶室の東北にあるため、通りから見ることはできないと考えられる(現地未確認)。

屋敷の配置と行き方は、梶原家住宅(西梶原)のページにまとめてある。

Q&A

Q梶原家住宅下腹雪隠の読み方は?
A「したばらせっちん」と読みます。
Q梶原家住宅下腹雪隠とはどのような建物ですか?
A茶の湯の庭に設けた、実際に使うための便所です。大正期に建てられました。
Q梶原家住宅下腹雪隠と砂雪隠はどう違いますか?
A砂雪隠は飾りとして整える雪隠で、下腹雪隠は実用の雪隠です。梶原家住宅では砂雪隠が内腰掛待合に付き、下腹雪隠は独立した一棟として建っています。
Q梶原家住宅下腹雪隠の屋根はどんな形ですか?
A西の面が寄棟造、東の面が切妻造の檜皮葺です。
Q梶原家住宅下腹雪隠は見学できますか?
A見学できません。個人の住まいの一部で、屋敷の内側にあります。

基本情報

名称梶原家住宅下腹雪隠
所在地兵庫県姫路市大塩町字宮之本457
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成21年(2009年)登録
員数1棟
寸法建築面積2.2㎡(桁行1.7m・梁間1.3m)
所有者個人
公開状況非公開(個人住宅。外観は道路から)

参考文献

国指定文化財等データベース 梶原家住宅下腹雪隠
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007894
姫路市 梶原家住宅(西梶原)下腹雪隠
https://www.city.himeji.lg.jp/kanko/0000001758.html
国指定文化財等データベース 梶原家住宅内腰掛待合
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007898

最終更新日: 2026.09.30