鹿児島県の史跡名勝天然記念物
鹿児島県 · 史跡名勝天然記念物
志布志市夏井海岸の火砕流堆積物は、平成24年(2012年)に国の天然記念物に指定された貴重な地質遺産です。鹿児島県志布志市の海岸線約1kmにわたり、約2〜3万年前に姶良カルデラから噴出した入戸火砕流の堆積物が、高さ約50mの海食崖として垂直に露出しています。シラス台地を構成するこの堆積物の断面と、溶結部が削り残されてできた小島や岬がつくるリアス的景観は、南九州の火山史を物語る屋外の地学博物館です。
鹿児島県志布志市の安楽川と前川に生育するカワゴケソウ科植物の生育地。アジア最北限の分布地として2010年に国の天然記念物に指定された希少な自然遺産です。急流の岩盤に固着し、苔のように見える顕花植物の不思議な姿と、属を異にする2種が共生する世界的にも稀な生態系をご紹介します。
住吉貝塚は、鹿児島県知名町の沖永良部島西岸にある縄文時代後期後半から弥生時代初頭並行期の集落遺跡で、平成19年(2007年)に史跡となった。琉球石灰岩を壁に積んだ竪穴住居や九州産の土器・黒曜石が出土した。
立切遺跡・横峯遺跡は、鹿児島県種子島の中種子町と南種子町にある後期旧石器時代前半期の遺跡で、令和4年に国の史跡に指定された。約3万5千年前の火山灰層の下から落とし穴遺構や礫群が見つかっている。
種子島国上湊川・阿嶽川のマングローブ林は、鹿児島県種子島の河口に広がるメヒルギ林で、平成27年に天然記念物に指定され、令和4年に追加指定を受けた。アジアのマングローブの自然分布の北限とされる。
ヒガンザクラ自生南限地は、鹿児島県湧水町の栗野岳の中腹にある、エドヒガン(ヒガンザクラ)の自生の南限地で、大正12年に国の天然記念物に指定された。3月下旬から淡いピンクの花を咲かせる。
枇榔島亜熱帯性植物群落は、鹿児島県志布志市の志布志湾に浮かぶ無人島、枇榔島を覆う植物群落で、昭和31年(1956年)に特別天然記念物となった。南斜面にビロウの純林が茂り、200種近い亜熱帯性植物が生える。
藤川天神の臥龍梅は、鹿児島県薩摩川内市東郷町藤川の藤川天神の境内にある梅の叢林で、昭和16年に国の天然記念物に指定された。地に着いた枝から根を下ろして増え、2月中旬から淡紅色の八重の花を咲かせる。
万之瀬川河口域のハマボウ群落及び干潟生物群集は、鹿児島県南さつま市の万之瀬川河口の干潟で、平成19年に国の天然記念物に指定された。日本最大規模のハマボウ群落と多様な干潟の生き物が見られる。
溝ノ口洞穴は、鹿児島県曽於市のシラス台地の入戸火砕流堆積物に形成された全長209.5メートルの洞穴で、令和3年に国の天然記念物に指定された。火砕流堆積物中の洞穴として国内最大級である。
ヤクシマカワゴロモ生育地は、鹿児島県屋久島町にあるカワゴケソウ科の固有種ヤクシマカワゴロモの生育地で、平成22年に国の天然記念物に指定された。一湊川と支流の白川だけの花崗岩の転石上に生える。
ヤッコソウ発生地は、鹿児島県日置市東市来町湯田の湯田稲荷神社の裏山にある寄生植物ヤッコソウの発生地で、大正11年に国の天然記念物に指定された。10月から11月にシイの根元に奴の姿に似た花茎を出す。
大和浜のオキナワウラジロガシ林は、鹿児島県大和村大和浜の集落の裏山にある琉球列島固有のカシの自然林で、平成20年に天然記念物に指定された。神山「滝川山」として守られ、北限域に残る数少ない自然林である。