釜場と井戸をひとつ屋根の下に

古梅園釜屋兼井戸屋形は、奈良県奈良市椿井町にある天正5年(1577年)創業の墨の製造元、古梅園の台所の西に建つ釜場と井戸の覆屋で、昭和初年(1926年)ごろに建てられ、平成10年(1998年)1月16日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号29-0025)。古梅園釜屋兼井戸屋形は、台所の西側に建つ切妻造の簡素な建物である。柱を見せる真壁造で壁を漆喰で仕上げ、立ちは高く、内部は土間になっている。もとは釜を据えた釜場だった。

文化庁の記録では昭和初年の建築で、木造平屋建、瓦葺、建築面積は34平方メートル。

切石の井桁と、開け放した一角

西北の隅には、切石を井桁に組んだ井戸がある。建物のほかの部分は壁で囲われているが、井戸のある一角だけは壁を設けずに開け放し、水を汲みやすくしている。北側の通路部分には、背の低い腰板が張られている。

台所の西隣という位置は、食事の支度に使う水をここで汲んでいたことをうかがわせる。古梅園釜屋兼井戸屋形は、製墨の工程そのものではなく、屋敷の暮らしと仕事を水の面から支えてきた建物である。

見学について

古梅園釜屋兼井戸屋形は古梅園の敷地の内側にあり、一般には公開されていない。表通りや路地からも、建物の姿はほとんど見えない。

古梅園の工場見学は予約制で、墨の製造期にはにぎり墨の体験もできる。見学でどの建物まで案内されるかは、申し込みの際に確かめておきたい。店舗の営業時間や工場見学の申し込み方、駅からの道順は、古梅園のページにまとめてある。

Q&A

Q古梅園釜屋兼井戸屋形とは何ですか。
A台所の西に建つ、もとの釜場と井戸の覆屋を兼ねた建物です。
Q古梅園釜屋兼井戸屋形の井戸はどんなものですか。
A西北の隅にある切石を井桁に組んだ井戸で、この一角だけ壁を設けず開放しています。
Q古梅園釜屋兼井戸屋形の大きさは。
A木造平屋建で、建築面積は34平方メートルです。
Q古梅園釜屋兼井戸屋形は見学できますか。
A一般公開はされていません。工場見学は予約制なので、案内の範囲は古梅園に確認してください。
Q古梅園釜屋兼井戸屋形はいつ登録有形文化財になりましたか。
A平成10年(1998年)1月16日に登録されました。登録番号は29-0025です。

基本データ

名称古梅園釜屋兼井戸屋形(こばいえんかまやけんいどやかた)
所在地奈良県奈良市椿井町7
指定区分国登録有形文化財(建造物) 登録番号29-0025
指定年平成10年(1998年)1月16日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積34平方メートル
所有者株式会社古梅園
公開状況非公開(工場見学は要予約)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 古梅園釜屋兼井戸屋形
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00000473
文化遺産オンライン — 古梅園釜屋兼井戸屋形
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/180383
株式会社古梅園 — 古梅園について(会社概要・営業時間)
https://kobaien.jp/profile.html

最終更新日: 2026.10.02