常敬寺鐘楼とは

常敬寺鐘楼(じょうきょうじしょうろう)は、新潟県上越市寺町二丁目の常敬寺で本堂の南東に建つ鐘楼で、寛政4年(1792年)に建てられ、令和7年(2025年)8月6日に登録有形文化財となった。登録番号は15-0607。

基壇の上に立つ木造の建物で、規模は桁行二間・梁間一間、建築面積は14平方メートル。屋根は入母屋造の銅板葺である。昭和60年(1985年)頃に改修を受けた。本堂の完成から61年後の建築になる。

常敬寺鐘楼の軸部と組物

常敬寺鐘楼の柱は角柱で、上へ行くほどわずかに内側へ傾けて立てる「転び」をつけている。文化庁の解説は、柱の丈が高い「建ちが高い」姿であることを特徴に挙げる。背の高い柱を安定させるため、柱の頂部を台輪(だいわ)で結び、柱の間には貫を3段に通して固めている。

柱の上には実肘木(さねひじき)付きの三斗(みつど)を載せ、軒桁にあたる丸桁(がぎょう)を受ける。軒は一軒(ひとのき)で、垂木を密に並べる繁垂木(しげだるき)とする。重い鐘を吊るす小さな建物に、仏堂と同じ部材の組み方を用いているのが分かる。

文化庁は常敬寺鐘楼を「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録した。解説文は、簡素ながら境内の歴史的な景観を整える鐘楼と評している。

常敬寺鐘楼の見どころ:西面だけの蟇股

組物と組物の間を飾る部分を中備(なかぞなえ)という。常敬寺鐘楼では、この中備に蟇股を置いているのは西面だけで、ほかの3面には飾りを入れていない。4面をひと回りして見比べると、西面の一か所にだけ彫刻がある。

軒裏も見上げておきたい。南西の隅に立つと、繁垂木が隅へ向かって並ぶ様子と、実肘木付きの三斗が丸桁を受ける納まりが間近に見える。文化庁のデータベースも、この南西隅の軒裏を写真に選んでいる。

常敬寺鐘楼の見学方法

常敬寺鐘楼は境内の南寄りにあり、山門から本堂へ進んで左手(南)へ回ると見えてくる。外観は境内から自由に見られ、拝観料はかからない。転びのある柱と3段の貫、軒裏の組物は、地上から見上げるだけで確かめられる。

鐘を撞けるかどうか、鐘楼に上がれるかどうかについて、寺の案内は出ていない。希望する場合は常敬寺に問い合わせたい。境内への行き方は常敬寺のページにまとめた。

Q&A

Q常敬寺鐘楼はいつ建てられましたか。
A寛政4年(1792年)の建築で、昭和60年(1985年)頃に改修されています。
Q常敬寺鐘楼は境内のどこにありますか。
A本堂の南東、境内の南寄りに基壇を築いて建っています。
Q常敬寺鐘楼の構造の特徴は何ですか。
A転びのある背の高い角柱を台輪と3段の貫で固め、実肘木付きの三斗で丸桁を受けています。軒は一軒の繁垂木です。
Q常敬寺鐘楼の蟇股はどこにありますか。
A中備の蟇股は西面にだけ置かれています。ほかの3面にはありません。
Q常敬寺鐘楼の鐘は撞けますか。
A鐘を撞けるかどうかの案内は出ていません。希望する場合は常敬寺に問い合わせてください。

基本情報

名称常敬寺鐘楼
所在地新潟県上越市寺町2丁目117-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和7年(2025年)8月6日登録
員数1棟
寸法桁行二間、梁間一間、建築面積14㎡
所有者宗教法人常敬寺
公開状況境内から外観を自由に見学可

参考文献

国指定文化財等データベース 常敬寺鐘楼(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00015430
今回登録の物件概要(新潟県、PDF)
https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/438007.pdf
登録有形文化財(建造物)に関する告示が出されました(新潟県)
https://www.pref.niigata.lg.jp/site/bunka/tourokutoushin250821.html
上越市の登録有形文化財(建造物)一覧(上越市、PDF)
https://www.city.joetsu.niigata.jp/uploaded/attachment/273003.pdf

最終更新日: 2026.09.29