冨士屋旅館石垣とは

冨士屋旅館石垣は、大分県別府市鉄輪の旧冨士屋旅館の敷地東辺に明治31年(1898年)に築かれた石積みの擁壁で、平成13年(2001年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「ふじやりょかんいしがき」。

敷地の東の縁を、ジグザグに折れ曲がりながら区切る石垣である。延長は文化庁データベースの構造欄で71メートル、解説文では「70メートル程」とされる。途中に石段が1か所あり、そこで石垣が途切れて敷地へ上がる口になっている。

冨士屋旅館石垣が登録された理由

冨士屋旅館石垣は、主屋・前門・石段とともに「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録有形文化財に登録された。登録番号は44-0072、員数は1基である。

文化庁の解説は、冨士屋旅館石垣を前門の前の石段とあわせて、かつての旅館へのアプローチの景観を残すものとして貴重だと評価している。主屋や門のように目を引く建物ではないが、敷地の東側を歩いたときに最も長く視界に入るのはこの石垣である。

冨士屋旅館石垣の見どころ

二つの積み方の境目

冨士屋旅館石垣のいちばんの見どころは、途中で積み方が変わることである。南の端から石段の北3メートルほどまでは、亀甲積に近い丁寧な石積みになっている。そこから北は、自然の石をそのまま組み合わせた乱積に変わる。

境目は石段のすぐ北にある。石段の前に立ち、北へ3メートルほど目を移すと、整った多角形の目地が不揃いな自然石の重なりに切り替わる位置が見つかるはずだ。丁寧な区間は南端から石段を少し越えたところまでで、石段の両側を含んでいる。

折れ曲がる平面

冨士屋旅館石垣は一直線ではなく、ジグザグに折れながら延びている。敷地の東側の道に沿って歩くと、石垣の面が角度を変えるたびに光の当たり方が変わり、石の凹凸の見え方も変わる。

冨士屋旅館石垣の見学方法

冨士屋旅館石垣は敷地の東側にあり、外から自由に見ることができる。石垣は擁壁として敷地を支えているので、上に乗ったり石を動かしたりしないでほしい(2026年10月1日確認)。

見るなら、南の端から石段を経て北へ、石垣に沿って歩くのがよい。積み方の切り替わりは石段のすぐ北にある。冨士屋旅館への行き方と主屋の公開時間は冨士屋旅館のページにまとめてある。

Q&A

Q冨士屋旅館石垣の長さはどれくらいですか?
A文化庁データベースの構造欄では折曲り延長71メートル、解説文では70メートル程とされています。
Q冨士屋旅館石垣はいつ築かれましたか?
A文化庁のデータベースでは主屋と同じ明治31年(1898年)です。
Q冨士屋旅館石垣の積み方はどうなっていますか?
A南端から石段の北3メートルほどまでが亀甲積に近い丁寧な石積み、その北が自然石の乱積です。
Q冨士屋旅館石垣はなぜ登録有形文化財になったのですか?
A前門前の石段とともに、かつての旅館へのアプローチの景観を残している点が評価されたためです。
Q冨士屋旅館石垣は自由に見られますか?
A敷地の東側から外観を見ることができます。石垣に上ったり石に触れて動かしたりしないでください。

基本情報

名称冨士屋旅館石垣
所在地大分県別府市大字鉄輪字ウカリユ735-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成13年(2001年)登録
員数1基
寸法折曲り延長71メートル
所有者文化庁データベースに記載なし
公開状況外観は敷地東側から見学可

参考文献

冨士屋旅館石垣(文化庁 国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002570
冨士屋旅館石垣(文化遺産オンライン)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/187300

最終更新日: 2026.10.01