備中屋高祖酒造井戸及び洗い場とは

備中屋高祖酒造井戸及び洗い場は、岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓の高祖酒造発祥の敷地にある昭和初期の醸造用の井戸と洗い場で、酒造りの工程を示す遺構として平成19年(2007年)に登録有形文化財に登録された。

員数は「1所」。建物ではなく、石造の井戸(面積1.1平方メートル)とコンクリート造の洗い場(面積8.8平方メートル)をひとまとまりの工作物として登録している。

場所は敷地のほぼ中央で、文化庁の解説によれば圧搾蔵の東にあたる。洗い場は井戸の北にあり、そのさらに北に煙突が立つ。道路側に主屋、西側に座敷蔵を置いた敷地の、いわば作業の中心に据えられた設備である。

備中屋高祖酒造井戸及び洗い場の価値

備中屋高祖酒造井戸及び洗い場の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁は、この井戸と洗い場を酒造の工程を示す遺構と位置づけている。

酒造りでは、米を洗い、水に浸け、仕込みに使うまで、大量の水を扱う。蔵や住まいだけでなく、水をくみ上げ、道具や米を洗った工程の足元の設備まで登録の対象に含めたところに、備中屋高祖酒造の登録の特徴がある。

主屋・座敷蔵・煙突と並べると、住まい、接客、水、火という造り酒屋の要素が1つの敷地にそろう。井戸及び洗い場は、そのうちの「水」を受け持つ。

備中屋高祖酒造井戸及び洗い場の構造

井戸は円形で、直径1.2メートル。内側の井筒は石積、地上に出た井戸枠は切石を積んでモルタルを塗っている。直径1.2メートルの円の面積はおよそ1.1平方メートルで、登録の数値と一致する。

洗い場は東西4メートル、南北2.2メートルの長方形で、4×2.2で8.8平方メートルになる。床の縁をわずかに立ち上げ、全体をモルタルで塗り固めている。

石積の井筒と、モルタルで平らに仕上げた洗い場。古い技術と昭和初期の材料が隣り合っている点も見どころである。

備中屋高祖酒造井戸及び洗い場の見学方法

備中屋高祖酒造井戸及び洗い場は高祖酒造の敷地のほぼ中央にあり、道路には面していない。一般公開は行われておらず、2026年9月25日時点で見学の受け付けも確認できなかった。

敷地に立ち入らないこと。位置の目安は、北側に立つ赤い煙突である。井戸と洗い場はその南の足元にある。

Q&A

Q備中屋高祖酒造井戸及び洗い場は見学できますか?
A備中屋高祖酒造井戸及び洗い場は高祖酒造の敷地の中央にあり、一般公開されていません。敷地に入らず、外から煙突を目印に位置を確かめる程度になります。
Q備中屋高祖酒造井戸及び洗い場は何に使われていましたか?
A醸造用の井戸と、その水を使う洗い場です。文化庁は酒造の工程を示す遺構としています。
Q備中屋高祖酒造井戸及び洗い場の大きさはどれくらいですか?
A井戸は直径1.2メートルの円形で面積1.1平方メートル、洗い場は東西4メートル・南北2.2メートルで面積8.8平方メートルです。
Q備中屋高祖酒造井戸及び洗い場はいつ造られましたか?
A文化庁のデータベースでは昭和初期とされています。登録は平成19年(2007年)です。
Q備中屋高祖酒造井戸及び洗い場の員数が「1所」なのはなぜですか?
A井戸と洗い場を建物としてではなく、ひとまとまりの工作物として登録しているためです。

基本情報

名称備中屋高祖酒造井戸及び洗い場
所在地岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓3097-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成19年(2007年)登録
員数1所
寸法井戸 直径1.2m・面積1.1㎡、洗い場 東西4m×南北2.2m・面積8.8㎡
所有者高祖酒造株式会社
公開状況非公開

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)備中屋高祖酒造井戸及び洗い場
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00006416
文化遺産オンライン 備中屋高祖酒造井戸及び洗い場
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/197409
瀬戸内市「備中屋高祖酒造(主屋・蔵座敷・井戸及び洗い場・煙突)」
https://www.city.setouchi.lg.jp/soshiki/23/1875.html

最終更新日: 2026.09.25