備中屋高祖酒造煙突とは

備中屋高祖酒造煙突は、岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓にある昭和7年(1932年)頃の煉瓦造の煙突で、高さ約15メートル、蒸米用の竈に付属した工作物として平成19年(2007年)に登録有形文化財に登録された。

牛窓港では「赤煙突」の呼び名で親しまれていると、文化庁の解説は記している。高祖酒造の発祥の地である関町の敷地のほぼ中央、洗い場の北に立ち、周囲の瓦屋根より高く頭を出している。

酒造りでは、麹や醪に使う米を大きな甑で蒸す。その火を焚いた竈の排煙を空へ逃がすのがこの煙突の役目だった。

備中屋高祖酒造煙突の価値

備中屋高祖酒造煙突の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。4件のうちで、この基準がもっとも目に見える形で当てはまるのが煙突だろう。港や町並みのどこから見ても位置が分かり、造り酒屋の存在を遠くから知らせる目印になっている。

上部の東面と西面には、醸造銘柄「千寿」の文字が記されている。銘柄を高い位置に掲げたこの煙突は、竈の設備であると同時に、遠くから蔵元の名を知らせる看板の役も果たしている。

主屋や座敷蔵が江戸後期から明治の姿を伝えるのに対し、煙突は昭和初期の酒造りの設備である。同じ敷地のなかで、造り酒屋が100年ほどかけて設備を更新してきた跡を、最も新しい側から示している。

備中屋高祖酒造煙突の構造

平面は正方形で、基底部は1.2メートル角。煉瓦はイギリス積で積まれている。長手の段と小口の段を1段ずつ交互に重ねる積み方で、壁の厚み方向にも煉瓦がかみ合うため、細く高い煙突でも崩れにくい。

外側には帯鉄が巻かれ、煉瓦の胴を締めて補強している。根元には近づけないので、双眼鏡や望遠レンズがあると、煉瓦の積み方と鉄の帯を確かめやすい。

1.2メートル角の足元から約15メートルの高さまで立ち上がる細長い比率も、この煙突の姿を特徴づけている。

備中屋高祖酒造煙突の見学方法

備中屋高祖酒造煙突は高祖酒造の敷地内にあり、根元まで近づくことはできない。ただし高さ約15メートルあるため、敷地の外、周囲の道路や牛窓港の側からも先端を見ることができる。4件のうち、外からもっとも見やすいのがこの煙突である。

「千寿」の文字は東面と西面にあるので、文字を写真に収めたい場合は東西どちらかの方向から見上げるとよい。撮影は公道から行い、敷地には入らないこと。

Q&A

Q備中屋高祖酒造煙突はどこから見られますか?
A備中屋高祖酒造煙突は高祖酒造の敷地内にありますが、高さ約15メートルあるため、周囲の道路や牛窓港の側からも先端が見えます。敷地には入れません。
Q備中屋高祖酒造煙突の高さはどれくらいですか?
A高さは約15メートル、基底部は1.2メートル角の正方形です。
Q備中屋高祖酒造煙突に書かれている文字は何ですか?
A上部の東面と西面に、高祖酒造の醸造銘柄「千寿」の文字が記されています。
Q備中屋高祖酒造煙突は何のために造られましたか?
A酒造りで米を蒸す竈の煙突です。昭和7年(1932年)頃に造られました。
Q備中屋高祖酒造煙突が「赤煙突」と呼ばれるのはなぜですか?
A赤い煉瓦で造られた煙突で、牛窓港で「赤煙突」として親しまれていると文化庁の解説に記されています。

基本情報

名称備中屋高祖酒造煙突
所在地岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓3097-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成19年(2007年)登録
員数1基
寸法高さ約15m、基底部1.2m角
所有者高祖酒造株式会社
公開状況敷地内非公開(外から遠望可)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)備中屋高祖酒造煙突
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00006417
文化遺産オンライン 備中屋高祖酒造煙突
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/191140
岡山観光WEB「高祖酒造(株) 本社千寿蔵」
https://www.okayama-kanko.jp/spot/detail_15882.html

最終更新日: 2026.09.25