本堂前庭に建つ文化13年頃の手水屋

西教寺手水屋は、大阪府和泉市幸の西教寺で本堂の南東側の前庭に建つ文化13年(1816年)頃の手水屋で、平成26年(2014年)10月7日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「さいきょうじちょうずや」である。

木造、瓦葺で、面積は4.6平方メートル。屋根は切妻造の本瓦葺とし、四方に壁を設けない吹放しとする。中央に手水鉢を置き、参詣者が手と口を清める場として使われてきた。和泉市の文化財解説は、この建物を「井戸屋形」と記している。

文化5年(1808年)の本堂に次いで古く、西教寺の登録有形文化財のなかでは2番目に古い建物にあたる。

内転びの4本柱と細部の手仕事

西教寺手水屋の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、小規模ながら建築の細部を丁寧に仕上げている点を評価する。

角柱4本を、上に向かってわずかに内側へ傾ける内転びに建てている。柱の上には舟肘木を輪薙込(柱の頭を割って差し込む納め方)で組み、桁と妻虹梁を受ける。

妻虹梁の上には間斗束を立て、棟の通りには蟇股を飾る。4.6平方メートルほどの小屋に、本堂や門と変わらない寺院建築の部材がそろっている。

西教寺手水屋の見どころ

まず4本の柱を横から見てほしい。上へ向かって内側に傾いているのがわかる。わずかな傾きが、小さな屋根を安定して見せている。

次に屋根の下を見上げる。舟肘木の上に桁が載り、妻虹梁の上の間斗束、棟の蟇股へと部材が積み上がっていく。本堂へ向かう途中に立ち止まって眺めたい建物である。

西教寺手水屋の見学

西教寺手水屋は本堂前庭に建つ吹放しの建物で、境内に入れば外観を間近に見ることができる。手水鉢の水を使えるかどうかは時期によって異なる可能性があるため、寺の指示に従ってほしい。撮影の可否は寺に確かめておきたい。境内への行き方は、西教寺(和泉市)のページにまとめてある。

Q&A

Q西教寺手水屋はいつ建てられましたか?
A文化庁の登録情報では文化13年(1816年)頃の建築です。文化5年(1808年)の本堂に次いで古い建物です。
Q西教寺手水屋はどこにありますか?
A本堂の南東側の前庭に建っています。境内に入ると間近に見ることができます。
Q西教寺手水屋はどのような構造ですか?
A面積4.6平方メートルの木造で、切妻造本瓦葺の吹放しです。角柱4本を内転びに建て、中央に手水鉢を置いています。
Q西教寺手水屋の細部の見どころは?
A柱の上に舟肘木を組んで桁と妻虹梁を受け、虹梁の上に間斗束を立て、棟通りに蟇股を飾っています。
Q西教寺手水屋は井戸屋形とも呼ばれますか?
A和泉市の文化財解説では「井戸屋形」と記されています。文化庁の登録名称は「西教寺手水屋」です。

基本情報

名称西教寺手水屋(さいきょうじちょうずや)
所在地大阪府和泉市幸2-250
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2014年(平成26年)
員数1棟
寸法木造、瓦葺、面積4.6平方メートル
所有者宗教法人西教寺
公開状況境内から外観を見学可

参考文献

国指定文化財等データベース「西教寺手水屋」(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010192
文化遺産オンライン「西教寺手水屋」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/243645
阿耨山 西教寺「西教寺の文化財」
https://izumisaikyoji.jp/bunkazai/
和泉市の文化財紹介「西教寺」
https://izbun.jp/introduction/shinoda/saikyoji.html

最終更新日: 2026.09.27