本堂に接続する安政6年の玄関と書院

西教寺式台玄関及び書院は、大阪府和泉市幸の西教寺にある安政6年(1859年)建築の玄関と書院で、平成26年(2014年)10月7日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「さいきょうじしきだいげんかんおよびしょいん」である。

本堂の左手に接続する木造平屋建で、入母屋造、本瓦葺の屋根を架け、建築面積は76平方メートル。正面に式台を構え、客を迎える玄関と、もてなしに使う書院をひと続きにまとめている。

境内の東辺の南端に建つ東門は、日常の出入りに使われる通用門で、この式台玄関への入口にあたる。参詣者が大門から本堂へ向かう動線とは別に、寺の暮らしと応接のための入口が用意されていたことがわかる。

間取りと式台の構え

西教寺式台玄関及び書院の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、式台まわりの造作が建物に風格を与えている点を挙げている。

間取りは、式台の後方を六畳の玄関とし、四畳の間を介して八畳と六畳の2室からなる書院へ続く。書院のまわりには縁を廻らせている。玄関から奥へ進むにつれて部屋が広く、格が上がっていく構成である。

式台の正面では、鴨居の高さ(内法)に筬欄間を立てる。細い桟を密に並べた欄間で、光と風を通しつつ玄関の格式を示す。天井は格天井とし、虹梁の絵様や蟇股は波と雲の文様に彫り出している。

西教寺式台玄関及び書院の見どころ

まず見ておきたいのは式台の正面である。筬欄間の繊細な縦の線と、虹梁や蟇股に刻まれた波と雲の曲線が対照をなし、小ぶりな玄関に重みを与えている。

本堂との取り付き方にも目を向けたい。文化5年(1808年)の本堂から約半世紀後に建てられた西教寺式台玄関及び書院は、本堂の左手に寄り添うように接続し、境内の正面から見ると本堂と一体の建物群をかたちづくる。

西教寺式台玄関及び書院の見学

西教寺式台玄関及び書院の外観、とくに式台の正面は境内から見ることができる。玄関と書院は寺の応接に使われる空間で、内部を見学できるかどうかは公式の案内に記載がない。内部を見たい場合は事前に寺へ問い合わせてほしい。撮影の可否も寺に確かめておきたい。境内への行き方は、西教寺(和泉市)のページにまとめてある。

Q&A

Q西教寺式台玄関及び書院はいつ建てられましたか?
A文化庁の登録情報によると、安政6年(1859年)の建築です。平成26年(2014年)に登録有形文化財に登録されました。
Q西教寺式台玄関及び書院はどのような間取りですか?
A式台の後方に六畳の玄関があり、四畳の間を介して八畳と六畳の2室からなる書院へ続きます。書院のまわりには縁が廻っています。
Q西教寺式台玄関及び書院の式台にはどんな装飾がありますか?
A正面の内法に筬欄間を立て、虹梁の絵様や蟇股を波と雲の文様に彫っています。天井は格天井です。
Q西教寺式台玄関及び書院はどこにありますか?
A本堂の左手に接続して建っています。境内の東辺の南端にある東門が、この式台玄関への入口にあたります。
Q西教寺式台玄関及び書院の内部は見学できますか?
A内部を見学できるかどうかは公式の案内に記載がありません。見学を希望する場合は、事前に寺へ問い合わせてください。

基本情報

名称西教寺式台玄関及び書院(さいきょうじしきだいげんかんおよびしょいん)
所在地大阪府和泉市幸2-250
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2014年(平成26年)
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積76平方メートル
所有者宗教法人西教寺
公開状況外観は境内から見学可、内部は要問い合わせ

参考文献

国指定文化財等データベース「西教寺式台玄関及び書院」(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010190
文化遺産オンライン「西教寺式台玄関及び書院」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/276943
阿耨山 西教寺「西教寺の文化財」
https://izumisaikyoji.jp/bunkazai/

最終更新日: 2026.09.27