本堂の後方に建つ明治中期の二階建書院

西教寺上書院は、大阪府和泉市幸の西教寺で本堂の後方に建つ明治中期(1883〜1897年)の二階建の書院で、平成26年(2014年)10月7日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「さいきょうじかみしょいん」である。

木造2階建、瓦葺で、建築面積は57平方メートル。屋根は寄棟造の桟瓦葺である。本堂から二階へ廊下がのび、本堂と直接行き来できる。昭和期(1926〜1989年)に改修を受けている。

文化庁の登録上の所在地は、ほかの10件が「幸2-250」であるのに対し、西教寺上書院だけが「幸2-252」となっている。建つ位置が本堂の後方の別の地番にかかるためとみられる。

貴人をもてなすための上段の間

西教寺上書院の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、貴人の接遇のために整えられた書院であることを特徴に挙げている。

間取りは上下階とも八畳2室と縁からなる。そのうち格式がもっとも高いのは二階の奥の部屋で、上段の間として床を一段上げ、床の間などの座敷飾りを備えている。

二階の手前の次の間では、床(トコ)の壁に火灯窓を開けている。上部が炎のような尖頭形になる窓で、奥の上段の間へ向かう前に、客の目を留める意匠である。

西教寺上書院の見どころ

西教寺上書院の特色は、客を二階へ上げてもてなす構成にある。本堂から二階へ直接のびる廊下は、法要の後に来客を上段の間へ案内するための動線と考えられる。上下階とも同じ八畳2室でありながら、二階の奥だけを格上げした点に、寺が客を迎える場として整えた意図が表れている。

外観では、寄棟造の桟瓦葺の屋根が本堂の大屋根の後方に重なる。境内の正面からは本堂の陰になって見えにくいため、角度を変えて屋根の重なりを探すとよい。

西教寺上書院の見学

西教寺上書院は本堂の後方に建つ書院で、公式の案内に内部の公開についての記載はない。見学を希望する場合は、事前に寺へ問い合わせてほしい。撮影の可否も寺に確かめておきたい。境内への行き方は、西教寺(和泉市)のページにまとめてある。

Q&A

Q西教寺上書院はいつ建てられましたか?
A文化庁の登録情報では明治中期(1883〜1897年)の建築で、昭和期(1926〜1989年)に改修されています。
Q西教寺上書院はどんな建物ですか?
A本堂の後方に建つ木造2階建、寄棟造桟瓦葺の書院です。建築面積は57平方メートルで、本堂から二階へ廊下がのびています。
Q西教寺上書院の二階にはどんな部屋がありますか?
A八畳2室と縁からなり、奥の部屋を上段の間として座敷飾りを備えています。手前の次の間には、床の壁に火灯窓が開いています。
Q西教寺上書院は何のために建てられたのですか?
A文化庁の解説によると、貴人の接遇のために整えられた書院です。二階の奥の上段の間がもっとも格式の高い部屋です。
Q西教寺上書院の内部は見学できますか?
A内部の公開について公式の案内に記載はありません。見学を希望する場合は、事前に寺へ問い合わせてください。

基本情報

名称西教寺上書院(さいきょうじかみしょいん)
所在地大阪府和泉市幸2-252
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2014年(平成26年)
員数1棟
寸法木造2階建、瓦葺、建築面積57平方メートル
所有者宗教法人西教寺
公開状況内部の公開は要問い合わせ

参考文献

国指定文化財等データベース「西教寺上書院」(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010191
文化遺産オンライン「西教寺上書院」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/209914
阿耨山 西教寺「西教寺の文化財」
https://izumisaikyoji.jp/bunkazai/

最終更新日: 2026.09.27