井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀とは

井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀(いのうえけじゅうたく(きゅういわたけじゅうたく)どべい)は、和歌山県紀の川市中三谷の農家の屋敷の外周をめぐる瓦葺の土塀で、大正前期(1912年から1918年)に築かれ、令和5年(2023年)8月7日に登録有形文化財となった。総延長は59メートルに及ぶ。

塀は長屋門の西から始まり、敷地の南辺と西辺をたどって北西隅の土蔵に取り付く。土蔵の先で北辺へ回り、北東の隅まで続いている。

小石を貼り詰めた外面

井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀は、登録番号30-0338、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録された。文化庁と和歌山県がそろって「独特」と評するのが、外面の仕上げである。

塀の外側には、緑泥片岩の小石が隙間なく貼り付けられている。緑泥片岩は緑みを帯びた結晶片岩で、和歌山県の解説はこれを青石と呼ぶ。小石が塀の面をすき間なく覆い、漆喰で白く仕上げた塀とはまったく異なる表情をつくっている。和歌山県の文化財ポータルが土塀の写真を載せているので、訪ねる前に質感を確かめておくとよい。

石積みの基礎と2つの通用口

土塀は石を積んだ基礎の上に築き、頂部を桟瓦葺の屋根で覆う。

塀には通用口が2か所ある。1つは土蔵の南側、もう1つは北辺の中ほどである。正面の長屋門とは別に、屋敷の西寄りと北側にも出入りの口が設けられていたことになる。

主屋が建てられたのは大正5年(1916年)頃で、土塀の大正前期とほぼ時期が重なる。

見学方法

井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀は個人の所有で、敷地の内側には入れない。塀の外面は屋敷の外に向いているため、南の通りから長屋門の西へ続く区間を見ることができる。

石の貼り付けを近くで見たくても、塀に触れたり、敷地の境に踏み込んだりしないようにしたい。通りは地域の生活道路なので、立ち止まる場所にも気を配りたい。

Q&A

Q井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀はいつ造られましたか。
A大正前期(1912年から1918年)に築かれました。
Q井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀の長さはどれくらいですか。
A総延長59メートルです。長屋門の西から敷地の南辺・西辺をたどり、土蔵をはさんで北東の隅まで続きます。
Q井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀の見どころは何ですか。
A外面に緑泥片岩(青石)の小石を隙間なく貼り付けた仕上げです。文化庁と和歌山県がともに独特と評しています。
Q井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀が登録有形文化財になったのはいつですか。
A令和5年(2023年)8月7日です。登録番号は30-0338です。
Q井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀は外から見られますか。
A外面が屋敷の外に向いているので、南の通りから長屋門の西へ続く区間を見ることができます。敷地の中には入れません。

基本データ

名称井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀(いのうえけじゅうたく(きゅういわたけじゅうたく)どべい)
所在地和歌山県紀の川市中三谷字西馬場脇195他
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 30-0338
指定年令和5年(2023年)8月7日登録
員数1棟
寸法土塀、瓦葺、総延長59メートル
所有者個人
公開状況非公開(外面は通りから見学可)

参考文献

国指定文化財等データベース 井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00014664
文化遺産オンライン 井上家住宅(旧岩田家住宅)土塀(文化庁)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/590436
井上家住宅(旧岩田家住宅)(わかやまの文化財、和歌山県教育庁文化遺産課)
https://wakayama-bunkazai.jp/bunkazai/bunkazai-spot-1003/

最終更新日: 2026.09.30