井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門とは

井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門(いのうえけじゅうたく(きゅういわたけじゅうたく)ながやもん)は、和歌山県紀の川市中三谷の農家の屋敷の南辺に、通りに面して建つ長屋門で、昭和45年(1970年)に建てられ、令和5年(2023年)8月7日に登録有形文化財となった。木造平屋建、瓦葺で、建築面積は81平方メートルである。

門の前には通りに沿って水路が流れる。屋敷を訪ねる人が最初に向き合う建物であり、通りの側から見た屋敷の顔になっている。

4件で最も新しい登録建造物

井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門は、登録番号30-0337、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録された。屋敷の4件のうち最も新しく、江戸末期の土蔵とは100年以上、大正5年(1916年)頃の主屋とも半世紀あまり時代が離れている。登録の時点で、建てられてから53年が経っていた。

文化庁の解説は、この長屋門が土塀や通り沿いの水路とともに屋敷構えを整えていると評価する。昭和後期の門だが、大正期の土塀や水路と一体になって通りの景観をつくっていることが、評価の軸になっている。

門扉と潜り戸、舟底天井の西室

屋根は入母屋造の桟瓦葺とする。建物の中央に板戸を両開きにした門扉を構え、その西脇に潜り戸を付ける。

門の東側は土間の納屋である。西側は3室に分かれ、北側、つまり屋敷の内側に縁側が付く。3室のうち西の端の部屋は、中央を高く両側を低くした舟底天井で仕上げてある。

外壁は柱を見せる真壁造で漆喰を塗り、腰には縦に板を張る。漆喰の白壁に柱が見え掛かる正面は、通りから眺めたときの見どころになる。

見学方法

井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門は個人の所有で、門の内側や納屋・部屋の内部は公開されていない。舟底天井の西室や北側の縁側は、外からは見られない。

南の通りに面しているため、門扉と潜り戸、真壁の正面は通りから見ることができる。通りは地域の生活道路なので、門の前に立ち止まるときは通行の妨げにならないよう気を配り、敷地には入らないようにしたい。

Q&A

Q井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門はいつ建てられましたか。
A昭和45年(1970年)の建築です。屋敷の4件の登録建造物のうち最も新しい建物です。
Q井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門の中はどうなっていますか。
A中央が両開きの門扉と潜り戸で、東側が土間の納屋、西側が北に縁側の付く3室です。西の端の部屋は舟底天井です。
Q昭和の建物なのに、井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門が登録されたのはなぜですか。
A土塀や通り沿いの水路とともに屋敷構えを整えていることが評価され、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録されました。
Q井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門が登録有形文化財になったのはいつですか。
A令和5年(2023年)8月7日です。登録番号は30-0337です。
Q井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門は外から見られますか。
A南の通りに面しているので、正面の外観は通りから見られます。個人所有のため、敷地や内部には入れません。

基本データ

名称井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門(いのうえけじゅうたく(きゅういわたけじゅうたく)ながやもん)
所在地和歌山県紀の川市中三谷字西馬場脇195他
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 30-0337
指定年令和5年(2023年)8月7日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積81平方メートル
所有者個人
公開状況非公開(外観は通りから見学可)

参考文献

国指定文化財等データベース 井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00014663
文化遺産オンライン 井上家住宅(旧岩田家住宅)長屋門(文化庁)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/560825
井上家住宅(旧岩田家住宅)(わかやまの文化財、和歌山県教育庁文化遺産課)
https://wakayama-bunkazai.jp/bunkazai/bunkazai-spot-1003/

最終更新日: 2026.09.30