川口家住宅納屋とは

川口家住宅納屋は、和歌山県有田郡有田川町西丹生図にある川口家の屋敷で主屋の東、道沿いに建つ木造の納屋で、昭和前期(1926〜1945年)に建てられ、平成30年(2018年)に国の登録有形文化財に登録された。

川口家住宅納屋は道路に向けて東を正面にし、南北に棟を通す。屋根は入母屋造の桟瓦葺で、西と北の2面に下屋をめぐらせる。建築面積は38㎡、和歌山県の解説では桁行6間、梁間2間の規模とされる。

階数については資料の記載が分かれている。文化庁のデータベースは木造2階建とし、2階も含めて作業に使ったと記す。一方、和歌山県の解説は平屋建としている。ここでは文化庁の記載に従った。

蜜柑農家の作業場

川口家住宅納屋は、農機具をしまい、収穫した蜜柑を選り分ける選果の場として使われた。川口家は代々、学校の教員を務めながら蜜柑を育ててきた家で、この納屋がその農作業を支えていた。

文化庁のデータベースは、川口家住宅納屋を伝統的な蜜柑農家に欠かせない附属建物と評価する。登録有形文化財としての基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。屋敷の東の道に沿って長く延びる納屋の姿が、蜜柑畑の広がるこの土地の景色をつくっている。

納屋は屋敷の内側だけでなく、東の道の側にも入口を開いている。道から直接、道具や収穫物を出し入れできたとみられる配置である。

腰板と漆喰の外壁、土間の内部

川口家住宅納屋の外壁は柱を見せる真壁造で、漆喰で塗り上げる。壁の下の腰の部分には縦に板を張っている。白い漆喰の上部と板張りの腰が、上下で色と質感を分けている。

内部は1室の土間で、北の端の1間分だけを板敷きにしている。広い土間は選果の作業や道具の出し入れに向き、板敷きの部分は物を置く場所として使えたと考えられる。

川口家住宅納屋の見学

川口家住宅納屋は個人の所有で、一般公開の日は設けられていない。屋敷は社会福祉法人が借り上げて就業支援の場として使っており、内部を見られる機会は確認できなかった。

川口家住宅納屋は屋敷の東の道に面して建つため、外観は道路から見ることができる。入母屋の屋根と、漆喰の壁の下に張った腰板が見どころになる。納屋の北には土塀が続き、その先が離れである。敷地には立ち入らず、撮影は道路からにとどめる。屋敷への行き方は川口家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q川口家住宅納屋はいつ建てられましたか?
A昭和前期(1926〜1945年)の建築です。
Q川口家住宅納屋は何に使われていましたか?
A農機具の保管と、収穫した蜜柑を選り分ける選果に使われました。
Q川口家住宅納屋は何階建てですか?
A文化庁のデータベースは木造2階建とし、2階も作業に使ったとしています。和歌山県の解説は平屋建としており、資料で記載が分かれています。
Q川口家住宅納屋はなぜ登録有形文化財になったのですか?
A伝統的な蜜柑農家に欠かせない附属建物として、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で平成30年(2018年)に登録されました。
Q川口家住宅納屋は見学できますか?
A一般公開の日はありません。屋敷の東の道に面して建つため、外観は道路から見られます。

基本情報

名称川口家住宅納屋
所在地和歌山県有田郡有田川町大字西丹生図字畑垣内456-2
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成30年(2018年)登録
員数1棟
寸法建築面積38㎡
所有者個人
公開状況一般公開なし(外観は道路から)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)川口家住宅納屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012610
文化遺産オンライン 川口家住宅納屋
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/379794
わかやまの文化財(和歌山県教育庁文化遺産課)川口家住宅
https://wakayama-bunkazai.jp/bunkazai/bunkazai-spot-976/
有田川町 国登録有形文化財一覧(PDF)
https://www.town.aridagawa.lg.jp/material/files/group/21/kunitourokuitiran.pdf

最終更新日: 2026.10.05