大藤家住宅離座敷とは

大藤家住宅離座敷(おおとうけじゅうたくはなれざしき)は、広島県東広島市高屋町白市にある昭和4年(1929年)ごろの旧酒造家の離れで、令和7年(2025年)3月13日に登録有形文化財となった。木造2階建の瓦葺で、建築面積は76平方メートルある。

主屋の西に建ち、主屋とは2階建の渡廊下で結ばれている。1階に事務室と作業場を置き、2階を座敷とする。家の仕事をこなす場と客をもてなす場を、上下に重ねて1棟に収めた離れである。

4棟のなかで唯一の「造形の規範」

大藤家住宅離座敷は登録番号34-0318で、登録基準は「造形の規範となっているもの」である。同じ屋敷の主屋・釜場・土蔵が景観への寄与を理由に登録されたのに対し、この離座敷だけは、つくりそのものが手本になる建物として評価された。

文化庁の解説は、端正なつくりの離座敷と結んでいる。東広島市は、昭和初期の地方の資産家が設けた座敷の形式を伝える点でも貴重だとしている。登録有形文化財としての価値は、2階の座敷にほぼ集まっているといってよい。

床・違棚・付書院をそろえた2階の続き間

屋根は片入母屋造の桟瓦葺とする。入母屋造の形を片側の妻だけに用いた屋根である。

2階は東西に2室を並べた続き間の座敷で、北と南東に廊下を廻らせる。西の部屋には床の間、違棚、付書院の3つがそろう。いずれも座敷飾の基本となる要素で、それを一式で備えた座敷が、主屋の2階から渡廊下を渡った先に用意されていた。

廊下を北と南東の2方向に廻らせているため、大藤家住宅離座敷の2階の座敷は、外側を廊下に包まれた形になる。

文化庁のデータベースには、東から見た外観と、床の間の写真が収められている。

大藤家住宅離座敷の見学

大藤家住宅離座敷の内部はふだん公開されていない。表通りから見ると主屋の奥にあたり、外から見える部分は限られる。

2階の座敷を見られるのは、地域の催しで内部が公開されるときである。座敷は2階にあり、上がれるかどうかや撮影の可否は催しごとの主催者の案内に従いたい。

Q&A

Q大藤家住宅離座敷はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは昭和4年(1929年)ごろの建築とされています。主屋と同じ時期です。
Q大藤家住宅離座敷はなぜ登録有形文化財になったのですか?
A令和7年(2025年)3月13日に「造形の規範となっているもの」として登録されました。大藤家住宅の4棟のうち、この基準で登録されたのは離座敷だけです。
Q大藤家住宅離座敷の座敷にはどのような設えがありますか?
A2階は東西2室の続き間で、西室に床の間・違棚・付書院がそろいます。北と南東には廊下が廻ります。
Q大藤家住宅離座敷と主屋はどうつながっていますか?
A離座敷は主屋の西に建ち、2階建の渡廊下で主屋と結ばれています。
Q大藤家住宅離座敷の中を見学できますか?
Aふだんは非公開です。地域の催しで内部が公開されることがあり、その際に座敷を見られる場合があります。

基本情報

名称大藤家住宅離座敷(おおとうけじゅうたくはなれざしき)
所在地広島県東広島市高屋町白市1055
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号34-0318
指定年令和7年(2025年)3月13日登録
員数1棟
寸法木造2階建、瓦葺、建築面積76平方メートル
所有者合同会社アンティーク不動産
公開状況通常非公開(催しの際に公開されることがある)

参考文献

国指定文化財等データベース 大藤家住宅離座敷(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00015379
文化遺産オンライン 大藤家住宅離座敷
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/611423
登録有形文化財 大藤家住宅主屋、他3件(東広島市)
https://www.city.higashihiroshima.lg.jp/soshiki/kyoikuiinkaishogaigakushu/3/11/bunkazai/town/takaya/42990.html

最終更新日: 2026.09.27