静思館(旧冨田家住宅)乾蔵とは

静思館(旧冨田家住宅)乾蔵は、兵庫県川辺郡猪名川町上野にある昭和9年(1934年)建築の土蔵造2階建の蔵で、平成16年(2004年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「いぬいぐら」。

「乾」は北西を指す古い方角名で、名のとおり冨田熊作の屋敷地の北西の隅に建つ。桁行4間半、梁間2間半、建築面積40平方メートルで、静思館にある4棟の蔵のうちいちばん大きい。屋根は切妻造の桟瓦葺。

静思館の乾蔵が登録された理由

文化庁は静思館の乾蔵を「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録した。北辺には西から乾蔵・中蔵・衣装蔵の3棟が並び、白い蔵の列が屋敷の裏手の景色をつくっている。その西端を押さえるのが乾蔵である。

3棟は外壁の仕上げや窓の庇の形をそろえており、乾蔵はその基準になる大きさを持つ。蔵の並びは屋敷の北の外側、土塀越しにも見え、静思館の外観をかたちづくる要素になっている。

静思館の乾蔵の見どころ

乾蔵は床下に換気口を開けた切石の基礎の上に建つ。外壁は白い漆喰塗で、腰には縦の羽目板を張る。湿気を嫌う蔵らしく、地面から少し持ち上げて風を通す造りになっている。

窓は妻側に1か所、平側に2か所あり、どの窓の上にも小さな庇を持送りで受ける。戸口は南面の東寄りにあり、瓦葺の庇が付く。町のパンフレットによると、敷居や鴨居まで白漆喰で塗り、2階へ上がる階段の勾配がゆるやかに造られている。

静思館の乾蔵の見学方法

静思館の乾蔵の内部が公開されているかは、町の案内に記載がない。当日、管理人に尋ねるとよい。外観は勝手門から裏庭に回ると、蔵の南面と戸口が見える。

開館日や行き方は、静思館(旧冨田家住宅)のページにまとめた。

Q&A

Q静思館の乾蔵の「乾」とはどういう意味ですか?
A北西を指す古い方角名です。乾蔵は屋敷地の北西の隅に建っています。読みは「いぬいぐら」です。
Q静思館の乾蔵の大きさは?
A桁行4間半、梁間2間半の土蔵造2階建で、建築面積は40平方メートルです。静思館の4棟の蔵でいちばん大きな蔵です。
Q静思館の乾蔵が登録有形文化財になった理由は何ですか?
A北辺に並ぶ3棟の蔵の西端として屋敷の景観をつくっている点が評価され、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で平成16年(2004年)に登録されました。
Q静思館の乾蔵の外観の特徴は?
A換気口を開けた切石の基礎に建ち、白漆喰塗の外壁に縦羽目板の腰を張ります。窓の上の庇は持送りで受けています。
Q静思館の乾蔵の中は見られますか?
A内部公開の有無は町の案内に書かれていません。外観は裏庭から見られます。当日、管理人に確かめてください。

基本情報

名称静思館(旧冨田家住宅)乾蔵
所在地兵庫県川辺郡猪名川町上野字町廻22
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成16年(2004年)登録
員数1棟
寸法桁行4間半・梁間2間半、建築面積40㎡
所有者猪名川町
公開状況公開(静思館として観覧無料、月曜休館)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)静思館(旧冨田家住宅)乾蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004159
文化遺産オンライン 静思館(旧冨田家住宅)乾蔵
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/195159
猪名川町 猪名川町立静思館(せいしかん)
https://www.town.inagawa.lg.jp/soshiki/1036/gyomu/1/seishikan/6710.html
猪名川町 静思館パンフレット(PDF)
https://www.town.inagawa.lg.jp/material/files/group/37/seishikan2.pdf

最終更新日: 2026.10.01