静思館(旧冨田家住宅)茶室とは
静思館(旧冨田家住宅)茶室は、兵庫県川辺郡猪名川町上野にある昭和9年(1934年)建築の木造平屋建の茶室で、平成16年(2004年)に国の登録有形文化財に登録された。冨田熊作の屋敷で、主屋の南東に付く小さな離れである。
建築面積は10平方メートル。主屋の上便所から水屋を通ってつながり、東側の内庭に面している。屋根は入母屋造の桟瓦葺で、軒先だけを銅板の一文字葺とする。文化庁の登録では瓦葺一部鉄板葺とされている。
静思館の茶室が登録された理由
文化庁は静思館の茶室を「造形の規範となっているもの」として登録した。解説は、伝統的な草庵風の茶室に近代の感覚を加えている点を挙げる。
茶室の中心は4畳半の座敷で、北に地板が付く。西には濡縁に面して貴人口を開き、東には土壁の下地を見せた下地窓を設ける。ここまでは数寄屋の作法どおりの構えである。一方、南には瓦敷の土間を設け、椅子に掛けて点前を行う立礼の席を置いた。土間の窓にはガラスが入る。町は、この屋敷が外国人客の接待も目的にしていたと説明しており、立礼席はその用途とも合う。
静思館の茶室の見どころ
内庭から静思館の茶室を見ると、主屋の大きな茅葺屋根の手前に、瓦の入母屋屋根が低く収まっている。銅板葺の軒先は細い線になって見え、屋根を軽く見せている。
中に入れる日には、4畳半の座敷と南の土間の段差に注目したい。床に座る席と椅子の席が壁1枚で隣り合い、同じ茶室で2通りのもてなしができるようにしてある。西の貴人口から濡縁越しに見る内庭と、東の下地窓から入る光の違いも見比べたい。
静思館の茶室の見学方法
静思館の茶室は貸室として使われており、使用料は1時間700円(町外の居住者は1,400円)である。予約が入っている日は観覧できないことがある。内部を見学できるかどうかは、当日、管理人に確かめるとよい。
外観は内庭から見られる。茶会などで使われている最中は、近くでの撮影を控えたい。開館日や行き方は、静思館(旧冨田家住宅)のページにまとめた。
Q&A
- 静思館の茶室は何畳ですか?
- 4畳半の座敷で、北に地板が付きます。南には瓦敷の土間があり、立礼の席が設けられています。
- 静思館の茶室の立礼席とは何ですか?
- 椅子に掛けて点前を行う席です。静思館の茶室では、南の瓦敷の土間に設けられています。
- 静思館の茶室はどこにありますか?
- 主屋の南東にあり、主屋の上便所から水屋を通ってつながっています。東側の内庭に面しています。
- 静思館の茶室は借りられますか?
- はい。貸室として1時間700円(町外の居住者は1,400円)で使えます。申し込みは猪名川町教育委員会の社会教育室です。
- 静思館の茶室が登録有形文化財になった理由は何ですか?
- 伝統的な茶室の構えに立礼席やガラス窓といった近代の要素を加えた点が評価され、「造形の規範となっているもの」の基準で平成16年(2004年)に登録されました。
基本情報
| 名称 | 静思館(旧冨田家住宅)茶室 |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県川辺郡猪名川町上野字町廻22 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成16年(2004年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 建築面積10㎡ |
| 所有者 | 猪名川町 |
| 公開状況 | 公開(静思館として観覧無料、月曜休館。貸室使用時は観覧不可の場合あり) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)静思館(旧冨田家住宅)茶室
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004156
- 文化遺産オンライン 静思館(旧冨田家住宅)茶室
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/180376
- 猪名川町 猪名川町立静思館(せいしかん)
- https://www.town.inagawa.lg.jp/soshiki/1036/gyomu/1/seishikan/6710.html
- 猪名川町 静思館パンフレット(PDF)
- https://www.town.inagawa.lg.jp/material/files/group/37/seishikan2.pdf
最終更新日: 2026.10.01