戸ノ内の豪農屋敷の中心に建つ主屋

田中家住宅主屋は、兵庫県尼崎市戸ノ内町にある明治20年(1887年)頃に建てられた大型の農家の主屋で、平成22年(2010年)9月10日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号28-0456)。猪名川から分かれた藻川の東岸に構えた田中家の屋敷で、敷地の北半分に南を向いて建つ。

同じ屋敷の土蔵・東門・外塀とともに4件で登録されており、田中家住宅主屋はその中心になる建物である。土蔵は主屋の北西の隅に接続している。

田の字形の間取りと表側の二つの八畳

田中家住宅主屋は木造平屋建てで、屋根裏をつし二階とし、入母屋造の屋根を桟瓦葺とする。棟と平行な面に入口を開く平入の構えで、建築面積は165平方メートル(尼崎市の資料では164.88平方メートル)。

間取りは西半分に居室をまとめ、田の字形を基本に部屋を配している。表側には、式台を構えた八畳と、座敷飾を備えた八畳を並べる。客を迎える部屋と、もてなしの座敷を表に並べたこの配置に、地域の有力な農家としての家の格式がうかがえる。

漆喰で塗り込めた上屋と三つの虫籠窓

外観でまず目を引くのは、上屋の壁を漆喰で塗り込めた白い構えである。尼崎市によれば、壁には3か所に虫籠窓を開けている。文化庁はこの建物を、風格を備えた大型農家建築と評している。

文化庁の記録では、明治29年(1896年)頃と昭和55年(1980年)、平成5年(1993年)に改修を受けている。住まいとして使い続けられながら、明治の農家の構えを保ってきた建物である。

見学について

田中家住宅主屋は個人の住宅で、尼崎市は一般公開を行っていないと案内している(2026年10月時点)。主屋は外塀の内側にあり、内部の見学はできない。通りから主屋そのものを間近に見ることは難しく、外から見えるのは主に塀と門である。

屋敷全体の成り立ちと外から見える範囲、行き方は田中家住宅(尼崎市戸ノ内町)のページにまとめてある。

Q&A

Q田中家住宅主屋(尼崎市)はどこにありますか?
A兵庫県尼崎市戸ノ内町3丁目にある田中家住宅の主屋で、敷地の北半分に南を向いて建っています。
Q田中家住宅主屋はいつ建てられ、いつ登録有形文化財に登録されましたか?
A明治20年(1887年)頃の建築で、平成22年(2010年)9月10日に登録されました。登録番号は28-0456です。
Q田中家住宅主屋の構造と規模は?
A木造平屋建て(つし二階)、入母屋造の桟瓦葺で、建築面積は165平方メートルです。
Q田中家住宅主屋の間取りの特徴は?
A西半分に田の字形を基本として居室を配し、表側に式台を構えた八畳と座敷飾りを備えた八畳を並べています。
Q田中家住宅主屋は見学できますか?
A個人の住宅で一般公開は行われておらず、内部の見学はできません。

基本情報

名称田中家住宅主屋
所在地兵庫県尼崎市戸ノ内町3-637
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号28-0456
指定年平成22年(2010年)9月10日登録
員数1棟
寸法木造平屋建(つし二階)、入母屋造、桟瓦葺、建築面積165平方メートル
所有者個人
公開状況一般公開なし(個人の住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)/田中家住宅主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00008313
文化遺産オンライン/田中家住宅主屋
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/179575
尼崎市/尼崎の登録文化財 田中家住宅
https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/manabu/bunkazai_0/1028308/1028313/1028792.html

最終更新日: 2026.10.04