彫刻に富む山門

山門は寺の調子を定める場である。聖興寺山門は、間口およそ2.6メートルという控えめな規模ながら、強い第一声を発する。切妻造本瓦葺の四脚門で、寺の中町側の入口、千代尼ゆかりの建物に近い場に建つ。

寺の古い部分に比べれば新しく、昭和31年(1956)の竣工だが、人を惹くために建てられたことは明らかである。軒まわりは異例に密で、構えを埋める彫刻こそ、訪れた者の記憶に残る。

密な組物と龍の彫物

門は出組を用いる。妻側は中備に蟇股を置き、平側は中央に出組を据えてその間に蟇股を挟む。さらに妻は、持ち出した虹梁の上に笈形付大瓶束を立て、軒まわりを構造と装飾で埋める。

本柱間には龍の彫物が開口いっぱいに広がり、木鼻や扉まわりにも彫刻が施される。台帳はこの高い装飾性を認め、門は平成23年(2011)に国の登録有形文化財となった。

門をくぐる

門は中町側の正面、開かれた追善区域に近く建つため、見つけやすく写真にも収めやすい。参詣の自然な起点となる。くぐる際に見上げれば、龍と密に組まれた頭上の組物を捉えられる。

門の先には、千代尼堂・草風庵・千代尼塚という聖興寺の開かれた一画があり、少額の拝観料で入れる遺芳館も控える。

Q&A

Qどのような門ですか。
A切妻造本瓦葺の四脚門で、間口およそ2.6メートル、昭和31年(1956)の建立です。
Q見どころは何ですか。
A密な組物と軒の装飾、本柱間いっぱいに広がる龍の彫物、木鼻や扉まわりの彫刻です。
Q古い門ですか。
A比較的新しく昭和31年の竣工ですが装飾は豊かで、平成23年(2011)に登録有形文化財となりました。
Qどこにありますか。
A寺の中町側の入口、千代尼ゆかりの建物に近く、参詣の起点に適します。
Qくぐることはできますか。
Aはい、入口の門です。門の先に参詣者に開かれた追善の建物があります。

基本情報

名称聖興寺山門
所在地石川県白山市中町56-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
登録年月日平成23年(2011)1月26日
登録番号17-0218
登録基準国土の歴史的景観に寄与しているもの
時代・年代昭和31年(1956)
構造及び形式等木造、瓦葺、間口2.6メートル
員数1棟
所有者宗教法人聖興寺
公開状況現役の寺院で内部は通常非公開。千代尼堂・草風庵・遺芳館(拝観料200円)は見学可。

参考文献

Agency for Cultural Affairs National Cultural Properties Database
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00008447
加賀の千代女|白山市公式ホームページ
https://www.city.hakusan.lg.jp/bunka/bunkashinko/1002773/1002775/index.html
聖興寺|うらら白山人(白山市観光サイト)
https://www.urara-hakusanbito.com/spot/detail_1100.html
聖興寺 公式サイト
https://shokoji.jp/

最終更新日: 2026.07.11