漆原家住宅中門及び袖塀とは

漆原家住宅中門及び袖塀(うるしはらけじゅうたくちゅうもんおよびそでへい)は、香川県高松市三谷町の漆原家の屋敷で、表の出入口側と座敷の庭とを仕切る明治中期(1883年から1897年)の門と塀で、令和5年(2023年)2月27日に登録有形文化財となった。

木造、瓦葺で、門の間口は1.3メートル、塀を含めた総延長は25メートル。文化庁のデータベースでは「その他工作物」に分類されている。

旧家の庭を区切る線

漆原家住宅中門及び袖塀の登録番号は37-0483で、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、旧家にふさわしい屋敷の景観をつくっていると評価する。

長屋門から主屋へは石敷きの道がまっすぐ延び、その西側に袖塀が立つ。塀の東は、長屋門から主屋の出入口へ向かう表の空間。西は、主屋の座敷から眺める庭である。性格の違う2つの庭を1本の塀で分けるのが、この構えの役目である。

薬医門と腕木門、白と黒の2つの面

袖塀は主屋の式台から長屋門までを南北に結ぶ。主屋寄りには薬医門の形式をとる中門が開き、南の端では塀が東へ折れて、引戸を建てた腕木門が付く。1本の塀に、格の異なる2つの門が備わっていることになる。

注意して見たいのは、塀の両面の仕上げの違いである。表の出入口側に向く東面は、柱を塗り込めた大壁で白い漆喰仕上げ。座敷の庭に向く西面は、柱を見せる真壁に黒漆喰を塗り、腰には板を張る。客が座敷から目にする側に、手間のかかる意匠を振り向けていることが分かる。

香川県教育委員会の文化財専門員は、袖塀などの漆喰塀が傷んだ箇所ごとに補修を重ねて維持されていると紹介している。

漆原家住宅中門及び袖塀を見るには

漆原家住宅中門及び袖塀は長屋門の内側、敷地の中に建っており、外の道からはほとんど見えない。個人の住まいで一般公開はされておらず、門をくぐって近づくことはできない。

黒漆喰の西面や中門の見上げは、文化庁のデータベースに掲載された写真で確かめられる。

Q&A

Q漆原家住宅中門及び袖塀は何を仕切っているのですか?
A屋敷の表の出入口側と、主屋の座敷に面した庭とを仕切っています。主屋の式台から長屋門まで南北に延びています。
Q漆原家住宅中門及び袖塀には門がいくつありますか?
A2つです。主屋寄りに薬医門形式の中門、南端で東へ折れた所に引戸の腕木門があります。
Q漆原家住宅中門及び袖塀の両面の仕上げはどう違いますか?
A東面は大壁造の白い漆喰仕上げ、座敷の庭に向く西面は真壁造の黒漆喰仕上げで、腰に板を張っています。
Q漆原家住宅中門及び袖塀はいつのものですか?
A明治中期(1883年から1897年)です。令和5年(2023年)2月27日に登録番号37-0483として登録有形文化財になりました。
Q漆原家住宅中門及び袖塀は見学できますか?
Aできません。長屋門の内側にあり、外の道からはほとんど見えず、屋敷も公開されていません。

基本情報

名称漆原家住宅中門及び袖塀
所在地香川県高松市三谷町字西三谷東1377-1
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号37-0483
指定年令和5年(2023年)2月27日登録
員数1棟
寸法木造、瓦葺、間口1.3メートル、総延長25メートル
所有者個人
公開状況非公開(敷地内にあり道からはほぼ見えない)

参考文献

国指定文化財等データベース 漆原家住宅中門及び袖塀(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00014530
漆原家住宅中門及び袖塀(文化遺産オンライン)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/525834
讃岐一景を訪ねて vol.01(IKUNAS stories、石田真弥・香川県教育委員会文化財専門員)
https://tao1361.xbiz.jp/story/9866.html

最終更新日: 2026.09.27