山裾に構える接客の書院

遊行寺の御番方の後方、山裾に渡廊下を介して小書院が建つ。遊行上人の公式の法務や賓客の接待に用いられた建物で、建築面積は約百六十二平方メートル。開放的でありながら、細部の造作に気品を備える。

清浄光寺は通称を遊行寺といい、時宗の総本山である。境内は礼拝の堂と、僧団や賓客のための建物とからなる。小書院は、その後者にあたる寺の私的な領域に属する。

登録の理由と価値

平成二十八年(二〇一六)、国土の歴史的景観に寄与するものとして登録有形文化財となった。明治前期の建立で、昭和前期に改修されている。東西棟の寄棟造銅板葺で、内部は南北二列に三室ずつを並べ、両列とも西奥の室に床を構えて周囲に縁を廻らし、対面所風の平面をもつ。

開放的でありながら、総本山の接客の間にふさわしい気品を保った書院建築となっている。

見どころ

この建物は平面の理解が鍵となる。南北二列の室が並び、それぞれ床を構えた西奥の室で締めくくられ、周囲を縁が廻る。この配置こそが書院に対面・接客の格式を与えている。

現用の接客建物のため原則非公開だが、山裾に構える構えは日中の境内から感じ取ることができる。

Q&A

Q小書院は何に使われましたか。
A遊行上人の公式の法務や、賓客の接待に用いられた正式な接客の場です。
Qいつ建てられましたか。
A明治前期の建立で、昭和前期に改修されています。
Q書院とは何ですか。
A床などの造作を備えた日本建築の正式な接客の間で、ここでは二列の室がそれぞれ床の間をもつ奥室で締めくくられます。
Q他の建物との関係は。
A御番方の後方、山裾に建ち、渡廊下で結ばれています。
Q内部に入れますか。
A現用の接客建物で原則非公開です。構えは境内から見ることができます。

基本データ

名称清浄光寺(遊行寺)小書院
所在地神奈川県藤沢市西富一丁目208
指定区分登録有形文化財(建造物)
登録年月日2016年(平成28年)2月25日(登録番号 14-0209)
年代明治前期/昭和前期改修
構造・形式木造平屋建、銅板葺、寄棟造、建築面積約162㎡
所有者宗教法人清浄光寺
公開状況原則非公開、構えは境内から見学可(日中)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース(小書院)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010936
時宗総本山 遊行寺 公式サイト(遊行寺を知る)
https://yugyoji.or.jp/engi/
藤沢市観光公式ホームページ 遊行寺
https://www.fujisawa-kanko.jp/spot/fujisawa/03.html
清浄光寺 — ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%85%E6%B5%84%E5%85%89%E5%AF%BA

最終更新日: 2026.07.05