旅館金波楼正門及び塀とは

旅館金波楼正門及び塀は、熊本県八代市日奈久上西町の日奈久温泉にある昭和前期の木造の門と塀で、平成21年(2009年)4月28日に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は43-0107で、門と塀をあわせて1件として登録されている。

旅館金波楼の北側、通りに面して建つ。門は間口2.3メートルの腕木門で、左右に袖塀が付き、東の袖塀からは総延長26メートルの塀が通りに沿って続く。門も塀も木造の瓦葺である。

登録の理由:温泉町の街路景観をつくる門と塀

旅館金波楼正門及び塀は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、この門と塀が温泉町の伝統的な街路景観をつくっていると述べる。

通りを歩く人がまず目にするのは、3階建の本館よりも手前にあるこの門と塀である。建物を通りから少し隔て、瓦屋根の線を低い位置で通りに沿わせる。高い本館と低い塀が前後に重なることで、宿の正面に奥行きが生まれている。

見どころ:起りのある屋根と筬欄間、塀の二段構え

旅館金波楼正門及び塀の門は、柱間1つの一間腕木門である。屋根は切妻造の桟瓦葺で、ゆるい起り、つまり屋根面をわずかに上へふくらませた反りをもつ。真横から屋根の線を見ると、まっすぐではなく柔らかく持ち上がっているのが分かる。

扉は両開きの板戸で、その上に細い縦桟を密に並べた筬欄間が入る。西の袖塀には潜りが設けられ、大きな扉を閉じたままでも人が出入りできるつくりになっている。

塀は上下で仕上げが違う。腰は板を交互に重ねて張る大和張、上部は土壁で、ところどころに開口が穿たれている。通りに沿って26メートル歩きながら、板張りの腰と土壁の境の高さや、開口の間隔を追ってみるとよい。

旅館金波楼正門及び塀の見学条件

旅館金波楼正門及び塀は通りに面しているので、外から自由に見られる。3件の登録文化財のうち、宿を利用しなくても全体を見られるのはこの門と塀である。

門と塀は営業中の宿の出入り口と境界であり、潜りや扉を開けたり、塀に触れたりしないでほしい。通りから撮影するときは、出入りする宿泊客や車の妨げにならないよう、門の正面をふさがない位置に立つとよい。

Q&A

Q旅館金波楼正門及び塀はいつのもので、いつ登録されましたか?
A昭和前期のものとされ、平成21年(2009年)4月28日に登録有形文化財に登録されました。
Q旅館金波楼正門及び塀が登録された理由は何ですか?
A「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録されました。温泉町の伝統的な街路景観をつくる門と塀と評価されています。
Q旅館金波楼正門及び塀の門はどんな形式ですか?
A間口2.3メートルの一間腕木門です。切妻造の桟瓦葺で、屋根にゆるい起りがあり、扉の上に筬欄間が入ります。
Q旅館金波楼正門及び塀の塀の長さはどれくらいですか?
A総延長26メートルです。腰を大和張、上部を開口のある土壁としています。
Q旅館金波楼正門及び塀は宿泊しなくても見られますか?
A見られます。通りに面しているので、外から自由に眺められます。

基本情報

名称旅館金波楼正門及び塀(りょかんきんぱろうせいもんおよびへい)
所在地熊本県八代市日奈久上西町字西町又361他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成21年(2009年)4月28日登録
員数1棟
寸法門:木造、瓦葺、間口2.3メートル、左右袖塀付/塀:木造、瓦葺、総延長26メートル
所有者不明(文化庁データベースに記載なし)
公開状況通りから外観を自由に見学可

参考文献

旅館金波楼正門及び塀(文化庁 国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007704
旅館金波楼正門及び塀(文化遺産オンライン)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/183916
旅館金波楼本館、大広間棟、正門及び塀(国登録)(八代市)
https://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji003943/index.html

最終更新日: 2026.09.29