八社の南に建つ小さな八幡社

今宮神社八幡社は、京都市北区紫野の今宮神社で境内西寄り、八社の南側に東を向いて建つ江戸後期(1751年〜1830年)の社殿で、平成30年(2018年)3月27日に国の登録有形文化財に登録された。建築面積は0.9平方メートルで、登録建造物32件のなかで最も小さい。

若宮社の北側には、元禄の再興期と江戸後期に整えられた小社が並ぶ。今宮神社八幡社はそのうち江戸後期の一棟で、文化庁の解説は手の込んだ造作の境内社と評価している。

前寄りを吹放した身舎

形式は一間社流造の銅板葺。正面と側面に刎高欄付きの切目縁を廻らせ、脇障子を立てる。

身舎は付柱と板唐戸で前後に分け、前寄りの部分を吹放ちとする。小さな社の中に、さらに前室のような空間を設けた構成である。

庇の組物にも工夫がある。桁行方向の肘木を内側まで長く伸ばし、虹梁形の頭貫の上に置いた斗で受けている。これほど小さな建物に、ここまで細部を重ねた例は多くない。

見どころと見学

今宮神社八幡社は境内西側の通路から見られ、中には入れない。正面から、前寄りの吹放ちの部分と奥の板唐戸の二段構えを確かめたい。

庇の肘木は、斜め前から見ると内側へ伸びる様子が分かる。北隣の八社にも八幡神が祀られているので、並べて見るとよい。境内への行き方は今宮神社のページにまとめてある。

Q&A

Q今宮神社八幡社はいつ建てられましたか。
A江戸後期(1751年〜1830年)とされます。
Q今宮神社八幡社はどのくらいの大きさですか。
A建築面積0.9平方メートルで、今宮神社の登録建造物32件のなかで最も小さい建物です。
Q今宮神社八幡社の特徴は何ですか。
A身舎を付柱と板唐戸で前後に分けて前寄りを吹放ちとし、庇の肘木を内側まで伸ばしている点です。
Q今宮神社八幡社の中に入れますか。
A入れません。境内西側の通路から外観を見学できます。
Q今宮神社八幡社はどこにありますか。
A境内の西寄り、八社の南側に東を向いて建っています。

基本データ

名称今宮神社八幡社(いまみやじんじゃはちまんしゃ)
所在地京都府京都市北区紫野今宮町21
指定区分国登録有形文化財(建造物) 登録番号26-546
指定年平成30年(2018年)3月27日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、一間社流造銅板葺、建築面積0.9平方メートル
所有者宗教法人今宮神社
公開状況外観は境内から自由に見学可(拝観無料)。内部は非公開

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 今宮神社八幡社
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012198
文化庁 — 平成29年11月17日 登録有形文化財(建造物)の登録について(答申資料)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/pdf/r1392281_21.pdf
京都観光Navi(京都市公式)— 今宮神社
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=496

最終更新日: 2026.10.01