能舞台とつながる楽屋
今宮神社御旅所鏡の間は、京都市上京区の今宮神社御旅所で敷地の西端に建つ江戸末期(1830年〜1868年)の建物で、平成30年(2018年)3月27日に国の登録有形文化財に登録された。能舞台の橋掛に接続し、演者が装束を整えて出を待つ楽屋の役目を担う。
建築年代は資料によって異なる。文化庁データベースは江戸末期とするが、京都市の資料は、鏡の間(社務所)も権殿社・能舞台とともに天明8年(1788年)の大火の後、寛政7年(1795年)に再建されたと記す。ここでは両方の記述を併記しておく。
橋掛をのぞく窓
南北に長い建物で、桁行10.1メートル、梁間3.9メートル、建築面積40平方メートル。屋根は入母屋造の桟瓦葺。外壁は柱を見せる真壁で、中塗で仕上げる。
東面の橋掛が取り付く部分に覗き窓を設ける。演者は鏡の間から橋掛と舞台の様子をうかがい、出の頃合いを計った。内部は広間など三室からなる。京都市の資料は、鏡の間を社務所と呼んでいる。
文化庁の解説は、能舞台と一体の施設として御旅所を構成する建物と位置づける。今宮神社御旅所鏡の間があることで、御旅所の能舞台は舞台だけでなく演者の動線まで含めて残っている。
見どころと見学
今宮神社御旅所鏡の間の内部は公開されていない。外からは、能舞台の橋掛が東面に取り付く部分と、そこに開く覗き窓を探したい。
御旅所が神々を迎えるのは今宮祭の期間で、このときは神輿が奉安され、参拝者が訪れる。平時に敷地へ入れるかについては公式の案内が見当たらないので、祭礼期間以外に訪れるなら今宮神社(075-491-0082)に確かめたい。行き方は今宮神社のページにまとめてある。
Q&A
- 今宮神社御旅所鏡の間はいつ建てられましたか。
- 文化庁データベースは江戸末期(1830年〜1868年)、京都市の資料は寛政7年(1795年)の再建としており、資料によって異なります。
- 今宮神社御旅所鏡の間はどんな役割の建物ですか。
- 能舞台の橋掛に接続する楽屋で、京都市の資料では社務所とも呼ばれています。
- 今宮神社御旅所鏡の間の覗き窓とは何ですか。
- 東面の橋掛が取り付く部分に設けた窓で、橋掛や舞台の様子をうかがうためのものです。
- 今宮神社御旅所鏡の間の大きさはどのくらいですか。
- 桁行10.1メートル、梁間3.9メートルで、建築面積は40平方メートルです。
- 今宮神社御旅所鏡の間は見学できますか。
- 内部は公開されていません。平時の御旅所の公開については今宮神社に確認するのが確実です。
基本データ
| 名称 | 今宮神社御旅所鏡の間(いまみやじんじゃおたびしょかがみのま) |
|---|---|
| 所在地 | 京都府京都市上京区大宮頭今宮御旅所前西入若宮横町136 |
| 指定区分 | 国登録有形文化財(建造物) 登録番号26-561 |
| 指定年 | 平成30年(2018年)3月27日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造平屋建、入母屋造桟瓦葺、桁行10.1メートル・梁間3.9メートル、建築面積40平方メートル |
| 所有者 | 宗教法人今宮神社 |
| 公開状況 | 今宮祭の期間は参拝可。平時の敷地の公開状況は今宮神社に要確認。内部は非公開 |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)— 今宮神社御旅所鏡の間
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012213
- 文化庁 — 平成29年11月17日 登録有形文化財(建造物)の登録について(答申資料)
- https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/pdf/r1392281_21.pdf
- 京都市 — 今宮神社御旅所(歴史的風致の紹介)
- https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/cmsfiles/contents/0000305/305675/a24otabisho.pdf
最終更新日: 2026.10.01