境内の軸の中心に建つ舞殿

今宮神社拝殿は、京都市北区紫野の今宮神社で幣殿の正面に建つ元禄7年(1694年)の拝殿で、弘化3年(1846年)に改修され、平成30年(2018年)3月27日に国の登録有形文化財に登録された。楼門をくぐって最初に正面に見える建物である。

元禄7年は、桂昌院の後押しで境内の大規模な造営が行われた年にあたる。明治29年(1896年)の火災では本社殿が焼けたが、その前に立つ今宮神社拝殿は失われず、元禄の造営の姿を境内の中心に残している。文化庁の解説は、境内の軸の中枢をなす建物と位置づける。

中央を広げた三間四方

平面は桁行三間、梁間三間で、屋根は入母屋造の銅板葺。壁を設けず四方を吹放つ舞殿の形式で、周囲に刎高欄付きの切目縁を廻らす。建築面積は52平方メートルあり、境内の拝殿としては規模が大きい。

桁行の中央の柱間を二間分ほどに広くとっているのが特徴で、正面から見ると中央が大きく開いた構えになる。柱の上には舟肘木を置き、天井は格天井とする。軒は二軒の疎垂木、妻飾は木連格子である。

神社の公式サイトによれば、拝殿には三十六歌仙の額が掲げられている。開放的な建物なので、格天井とともに外から見上げることができる。

見どころと見学

今宮神社拝殿は境内のどこからでも見え、周りを一周できる。床の上には上がれないが、吹放ちなので内部の格天井や架構は外から見通せる。

正面に立って中央の柱間の広さを確かめ、次に側面へ回って木連格子の妻飾を見るとよい。奥の幣殿・拝所へ参拝する人の通り道になるので、写真を撮るときは動線をふさがないようにしたい。境内への行き方は今宮神社のページにまとめてある。

Q&A

Q今宮神社拝殿はいつ建てられましたか。
A元禄7年(1694年)で、弘化3年(1846年)に改修されています。
Q今宮神社拝殿はなぜ明治の火災で焼けなかったのですか。
A明治29年(1896年)に焼けたのは奥の本社殿で、その前に建つ今宮神社拝殿は残りました。
Q今宮神社拝殿の形式は何ですか。
A壁を設けず四方を吹放つ舞殿形式で、三間四方、入母屋造銅板葺です。
Q今宮神社拝殿の中に入れますか。
A床上には上がれませんが、吹放ちなので外から内部の格天井まで見通せます。
Q今宮神社拝殿で見るべきところはどこですか。
A中央を二間分ほどに広げた正面の柱間、格天井、木連格子の妻飾です。

基本データ

名称今宮神社拝殿(いまみやじんじゃはいでん)
所在地京都府京都市北区紫野今宮町21
指定区分国登録有形文化財(建造物) 登録番号26-536
指定年平成30年(2018年)3月27日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、入母屋造銅板葺、建築面積52平方メートル
所有者宗教法人今宮神社
公開状況外観は境内から自由に見学可(拝観無料)。床上への立入りは不可

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 今宮神社拝殿
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012188
文化庁 — 平成29年11月17日 登録有形文化財(建造物)の登録について(答申資料)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/pdf/r1392281_21.pdf
京都観光Navi(京都市公式)— 今宮神社
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=496

最終更新日: 2026.10.01