教王護国寺北総門とは

教王護国寺北総門は、京都市南区九条町にある東寺(教王護国寺)の寺域の北側に建つ鎌倉時代前期の四脚門で、明治43年(1910年)に重要文化財に指定された。屋根は切妻造本瓦葺である。

門は八条通に面して建ち、ここから南へ向かう参道の入口になっている。東寺の公式案内によると、寺域は南北515メートルに及ぶ縦長の長方形で、金堂や講堂が並ぶ伽藍の区画はその南寄りにある。北総門は、伽藍から最も離れた北の外れで寺の敷地の始まりを示す門である。

文化庁の国指定文化財等データベースは、時代を鎌倉前期、西暦を1185〜1274年と幅で記録しており、建立の具体的な年は示していない。棟札や墨書に関する記載もない。

櫛笥小路の入口に立つ門

教王護国寺北総門をくぐると、まっすぐ南へ参道が延びる。この道は櫛笥小路(くしげこうじ)と呼ばれ、南端は伽藍の北側を開く北大門に突き当たる。

東寺の公式サイトは、北大門から北総門までのこの参道について、平安時代からの道幅がそのまま残る、京都市内でただ一つの小路だと説明している。京都の通りの多くは、後の時代に広げられたり位置を変えたりしている。そのなかで、寺の敷地に取り込まれたこの小路は古い幅を保ってきた。

小路の東側には東寺の子院である観智院がある。東寺によれば、観智院は延文4年(1359年)ごろに学僧の杲宝が創建し、江戸時代には真言宗の勧学院と位置づけられた。北総門から北大門までの区間は、平安京の街路の上に、中世以降の学問の寺が並んだ一帯でもある。

重要文化財としての教王護国寺北総門

教王護国寺北総門の指定年月日は明治43年(1910年)8月29日である。これは現在の文化財保護法より前、古社寺保存法のもとで建造物の保護が進められていた時期の日付で、文化庁のデータベースはこの日を重要文化財の指定年月日として記録している。

四脚門は、門の中心線上に立つ2本の本柱の前と後ろに、控柱を2本ずつ添える形式である。「四脚」はこの控柱4本を数えた呼び名で、柱は全部で6本になる。本柱に扉を吊り、控柱が前後から支える構えで、寺社の門に多く見られる。

東寺の境内には鎌倉時代前期とされる門がほかにも残るが、北総門はそのなかで寺域の最も北に位置する。伽藍を守る門というより、寺の敷地と町との境を示す門である点に、この門の役割がある。

教王護国寺北総門の見どころ

まず八条通の側から、少し離れて全体を見たい。切妻屋根の三角形の妻は門の左右に現れ、正面からは軒の水平な線と、重い本瓦の屋根の厚みが目に入る。

次に門の下に入り、柱の配置を確かめる。中央の本柱2本と、その前後に立つ控柱4本の位置関係が分かれば、四脚門という名の意味がそのまま理解できる。

最後に門を抜けて振り返ると、櫛笥小路の先に北大門が見通せる。

通りに面した門と、その奥に一直線に延びる古い小路。二つを続けて見ることで、北総門が寺域の入口として置かれた意味が伝わってくる。

教王護国寺北総門の見学方法

教王護国寺北総門は八条通に面しており、外観は道路からいつでも見られる。門を見るのに拝観料はかからない。道路から撮影するときは、歩行者や車の通行の妨げにならないよう気をつけたい。

JR京都駅の八条口から八条通を西へ進むと、大宮通を越えた先の南側に門がある。

門から櫛笥小路を南へ歩くと北大門に着き、その先が伽藍の区画になる。北総門から入る道筋は、伽藍を裏手の北側から訪ねる順路になる。

Q&A

Q教王護国寺北総門はどこにありますか?京都駅からの行き方は?
A東寺の寺域の北側、八条通に面しています。JR京都駅八条口から八条通を西へ歩き、大宮通を越えた先の南側にあります。
Q教王護国寺北総門を見るのに拝観料はかかりますか?
Aかかりません。通りに面した門なので、外観は道路からいつでも見られます。
Q教王護国寺北総門はいつ建てられたのですか?
A文化庁の記録では鎌倉時代前期(1185〜1274年)です。具体的な建立年は示されていません。
Q教王護国寺北総門の先にある櫛笥小路とは何ですか?
A北総門から北大門まで南へ延びる参道です。東寺によれば、平安時代からの道幅のまま残る京都市内で唯一の小路です。
Q教王護国寺北総門の「四脚門」とはどういう形式ですか?
A2本の本柱の前後に控柱を2本ずつ、計4本立てる門の形式です。名前の「四脚」は控柱の数を指します。

基本情報

名称教王護国寺北総門(きょうおうごこくじきたそうもん)
所在地京都府京都市南区九条町
指定区分重要文化財
指定年明治43年(1910年)
員数1棟
寸法公表値なし(四脚門、切妻造、本瓦葺)
所有者教王護国寺
公開状況外観は道路から常時見学可

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「教王護国寺北総門」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/1839
文化遺産オンライン「古都京都の文化財 教王護国寺」
https://online.bunka.go.jp/special_content/component/26
東寺公式サイト「観智院」
https://toji.or.jp/guide/kanchiin/
東寺公式サイト「講堂」
https://toji.or.jp/guide/kodo/
東寺公式サイト「拝観のご案内」
https://toji.or.jp/admission/
東寺公式サイト「交通のご案内」
https://toji.or.jp/access/

最終更新日: 2026.09.15