横山家住宅書院及び渡廊下とは

横山家住宅書院及び渡廊下(よこやまけじゅうたくしょいんおよびわたりろうか)は、三重県三重郡菰野町大字菰野にある昭和43年(1968年)ごろ建築の木造平屋建の書院と、それを主屋につなぐ渡廊下で、令和2年(2020年)4月3日に登録有形文化財となった。建築面積は96平方メートル、瓦葺で一部を金属板葺とする。

主屋の西に建ち、渡廊下で主屋と結ばれる。横山家住宅の6件のうちもっとも新しく、古い家屋を取り壊した跡に、重森三玲の庭と同時に計画された。

登録された時点で築50年を少し過ぎたばかりの建物である。それでも登録の対象となったのは、造作の質と、庭と一体に設計された構成による。

座敷の造作

横山家住宅書院及び渡廊下の書院は、西の座敷10畳と次の間6畳の2室からなる。座敷には琵琶棚と付書院を備え、床脇は天袋付きの違棚とする。琵琶棚は床の間の脇に設ける一段高い棚で、座敷飾りのなかでも格の高い要素とされる。

文化庁はこの書院を「清明な造作の現代の和風書院」と評している。菰野町は、床の間や縁側に洗練された宮大工の技が見て取れると紹介する。登録番号は24-0277、登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。

庭を見るための縁

書院は北・東・南の三方に縁をめぐらせる。南の縁からは重森三玲の枯山水の表庭が、北の縁からは赤砂と白砂を交互に敷いた裏庭が見える。菰野町も、縁側から重森作庭の庭園を眺められることを書院の特色に挙げている。

西面には腰掛待合が付く。茶事の客が席入りを待つ場所で、ここから飛石をたどって南西の茶室、尽日庵へ向かう。横山家住宅書院及び渡廊下は、庭を眺める座敷であると同時に、茶の湯の動線の起点にもなっている。

見学のしかた

横山家住宅書院及び渡廊下は、見学会で庭を眺める場所として使われることが多い。所有者は、書院に座って2時間庭を眺める少人数の催しを開いており、この催しでは写真撮影もできるとしている。

それ以外の日に内部を見ることはできない。催しの内容と申込方法は、横山家住宅のページにまとめた。

Q&A

Q横山家住宅書院及び渡廊下はいつ建てられましたか。
A昭和43年(1968年)ごろの建築です。古い家屋を取り壊し、重森三玲による庭の造り替えと同時に新築されました。
Q横山家住宅書院及び渡廊下の書院にはどんな部屋がありますか。
A西の座敷10畳と次の間6畳の2室です。座敷には琵琶棚と付書院があり、床脇は天袋付きの違棚です。
Q横山家住宅書院及び渡廊下から庭は見えますか。
A北・東・南に縁があり、南の縁から枯山水の表庭、北の縁から裏庭を眺められます。
Q横山家住宅書院及び渡廊下の腰掛待合は何のためのものですか。
A茶事の客が席入りを待つ場所です。西面にあり、ここから飛石で茶室の尽日庵へ向かいます。
Q横山家住宅書院及び渡廊下は見学できますか。
A常時公開はしていません。所有者が開く予約制の催しで、書院から庭を眺めることができます。

基本データ

名称横山家住宅書院及び渡廊下(よこやまけじゅうたくしょいんおよびわたりろうか)
所在地三重県三重郡菰野町大字菰野字中里2657他
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 24-0277
指定年令和2年(2020年)4月3日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺一部金属板葺、建築面積96平方メートル
所有者株式会社ワイワイ
公開状況常時非公開。見学会の予約制

参考文献

国指定文化財等データベース 横山家住宅書院及び渡廊下(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00013262
文化遺産オンライン 横山家住宅書院及び渡廊下
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/402531
文化財の紹介【国登録】横山家住宅(菰野町)
https://www2.town.komono.mie.jp/site/kankou/2028.html
こもの文化財だより 第34号 菰野横山邸園の魅力を磁力に(菰野町教育委員会)
https://www2.town.komono.mie.jp/uploaded/attachment/5101.pdf

最終更新日: 2026.09.27