波多腰家住宅味噌蔵とは

波多腰家住宅味噌蔵は、長野県松本市波田にある明治23年(1890年)建築の小さな蔵で、平成12年(2000年)4月28日に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は20-0038である。

米蔵の西に接して建つ。間口2間、奥行2間半、建築面積17平方メートルの平屋で、内部には中二階を設ける。棟を東西に通し、東の妻に入口を開く。

松本市によれば、地棟木には明治23年3月の大安の日に建てた旨の墨書がある。米蔵の上棟から11年後で、倉庫群が西へ延びていった順序がここから読み取れる。

倉庫群の角を締める蔵

波多腰家住宅味噌蔵の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、倉庫群の角地に位置して景観上重要であることを理由に挙げる。

倉庫群は西から味噌蔵、米蔵、納屋、蔵と東西に並ぶ。味噌蔵はその西の端にあり、表門を入った左手の灰屋とは直角に接している。規模は小さいが、列の終わりと屋敷の西の角をこの蔵が受け持っている。

外壁は柱を塗り込めた大壁造で、現在は一部に下見板張を張る。屋根は近年葺き替えられたが、旧来の置屋根形式が守られている。形を変えずに手を入れ続けてきたことも、この蔵の価値の一部である。

見どころ

見どころは、米蔵との対比である。米蔵が桁行7間の2階建であるのに対し、味噌蔵は間口2間の平屋に中二階を入れた小さな蔵で、二つが並ぶと屋敷の蔵の役割の違いが大きさにそのまま表れている。

外壁では、土壁の白と下見板の黒の張り分けに目を留めたい。板は雨の当たりやすい面を守るために後から張られたもので、蔵の手入れの跡として読める。

灰屋と直角に組み合う位置関係も見ておきたい。二棟が角で出会うことで、屋敷の西寄りの一角がL字形に囲まれている。

波多腰家住宅味噌蔵の見学

波多腰家住宅味噌蔵は個人の住まいの一部で、内部は公開されていない。屋敷の西寄り、倉庫群の西の端にある。敷地には入らず、外から見られる範囲で眺めたい。

屋敷への行き方と見学の注意は、波多腰家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q波多腰家住宅味噌蔵はいつ建てられましたか?
A地棟木の墨書から、明治23年(1890年)3月の建築と分かっています。
Q波多腰家住宅味噌蔵の大きさはどのくらいですか?
A間口2間、奥行2間半の平屋で、建築面積は17平方メートルです。内部に中二階があります。
Q波多腰家住宅味噌蔵はなぜ登録有形文化財なのですか?
A倉庫群の角地に建ち、屋敷の景観を構成する重要な建物として「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録されました。
Q波多腰家住宅味噌蔵の屋根はどうなっていますか?
A屋根は近年葺き替えられましたが、蔵の本体の上に別に組んだ屋根を載せる旧来の置屋根形式が守られています。
Q波多腰家住宅味噌蔵の内部は見学できますか?
A個人の住まいの一部のため、内部は公開されていません。

基本データ

名称波多腰家住宅味噌蔵
所在地長野県松本市波田6492
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成12年(2000年)4月28日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積17平方メートル、間口2間、奥行2間半
所有者個人
公開状況非公開(個人住宅)。敷地外から外観のみ

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)波多腰家住宅味噌蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001700
松本市 波多腰家住宅〔11棟〕
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/134/3784.html
八十二文化財団 信州の文化財 波多腰家住宅味噌蔵
https://www.82bunka.or.jp/bunkazai/detail.php?no=4704

最終更新日: 2026.09.24