間とは
間は、柱と柱の間の空間を指し、あわせてその数を数える単位としても使われる。国指定文化財等データベースの構造及び形式等欄では、建物の規模を示す基本の単位になっている。
柱間の数を数える用法が中心である。大分県の春日神社申殿は明治38年の建築で「桁行一間梁間一間」、長崎県の亀岡神社本殿は明治13年の建築で「桁行三間梁間二間」と記録されている。桁行は棟に沿う方向、梁間はこれと直交する方向を指す。
神社本殿では、正面の柱間の数を形式名に冠する。一間社流造、三間社流造という書き方がこれにあたる。同じ流造でも正面が一間か三間かで規模が違う。
長さの単位としても使われる。愛知県の町家では「間口は五間半」、長野県の坂井銘醸寛政蔵は「桁行12間規模」と記録されている。この場合の一間はおよそ1.8メートルにあたる。
尺貫法とメートル法の混在
同じデータベースの中に、尺貫法による記載とメートル法による記載が混在する。愛知県の徳授寺本堂は「桁行15.1メートル梁間14.2メートル」、京都府の真宗本廟東本願寺には「建築面積353.56㎡」と記録された建物がある。一方で「桁行3間梁間2間」のような記載も同時に用いられている。
どちらで書かれるかは記録の作成時期や物件の種類によって異なる。記事に書くときは、記録の数値をそのまま引き、必要に応じて換算値を添えるのが確実である。間を機械的にメートルへ換算すると、柱間の数を数えた記載を長さと取り違えることがある。
見分け方は文脈による。桁行三間梁間二間のように二方向で対になっていれば柱間の数、間口五間半、桁行12間規模のように規模の表現として単独で現れていれば長さと読める。判断が付かない場合は、同じ記録に併記されたメートル値と突き合わせるとよい。
参考文献
- 文化庁 文化財の紹介 国宝・重要文化財(建造物)
- https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/kokuho_bunkazai.html
- 国指定文化財等データベース(文化庁)春日神社申殿/円柱を長押や頭貫、台輪で固める
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009087
- 国指定文化財等データベース(文化庁)亀岡神社本殿/切妻造平入、棟に千木、鰹木を戴く
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009404
- 国指定文化財等データベース(文化庁)坂井銘醸寛政蔵/中央に通路を開けた長屋門風の外観を呈する
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003095
- 国指定文化財等データベース(文化庁)徳授寺本堂/内陣は来迎壁を設けて須弥壇をおき、小組格天井を張る
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009292
- 国指定文化財等データベース(文化庁)真宗本廟東本願寺/一重、入母屋造、桟瓦葺
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/00005507
最終更新: 2026.08.31