本善寺茶所とは

本善寺茶所(ほんぜんじちゃじょ)は、奈良県吉野郡吉野町飯貝の本善寺で参詣の門徒をもてなすために建てられた建物で、文化庁のデータベースでは寛政10年(1798年)の建築とされ、平成22年(2010年)1月15日に登録有形文化財となった。

本堂の北東、山門の西側に建つ。棟の上に太鼓楼を載せているのが外観の特徴で、建築面積は55平方メートルある。

門徒を迎える土間と竈

本善寺茶所は桁行7.9メートル、梁間7.0メートル。入母屋造の本瓦葺で、大屋根の棟の上に入母屋屋根の太鼓楼を載せる。

内部は前半分を吹き放ちの土間と広縁とし、竈を築いている。遠方から法要に集まる門徒に湯茶を出し、休んでもらうための建物である。浄土真宗の寺院では、こうした茶所が伽藍に欠かせない建物の1つになっている。

文化庁は本善寺茶所を「造形の規範となっているもの」の基準で登録有形文化財とした。登録番号は29-0154。解説文は、屋根に太鼓楼を置くことで浄土真宗特有の伽藍景観をつくっていると述べる。

寺の説明する三階の望楼

寺の境内案内は、本善寺茶所を「茶所・鼓楼」と呼び、外観は重層、内部は三階建てと説明している。1階が茶所、2階が踊り場、3階は望楼として設けたとみられる方一間の一室で、東・北・西の3面に窓があり、飯貝や上市の町を見渡せるという。

寺はこの建物の建立を寛政2年(1790年)とし、桁行7.91メートル、梁間6.96メートルと記す。文化庁のデータベースの寛政10年(1798年)とは年代が異なるが、ここでは文化庁の年代を基準とした。

本善寺茶所の見学

本善寺茶所は山門を入ってすぐ右手(西)にある。太鼓楼を載せた二重の屋根の姿は、山門の外の石段の下から見上げると、鐘楼の屋根と並んでよく見える。前半分が吹き放ちなので、土間や広縁のつくりも外からうかがえる。

太鼓楼の内部に上がれるかどうかの案内はない。望楼からの眺めに関心がある場合は本善寺に尋ねたい。境内への行き方は本善寺のページにまとめた。

Q&A

Q本善寺茶所は何のための建物ですか。
A法要などで寺に集まる門徒をもてなし、湯茶を出して休んでもらうための建物です。内部に竈が築かれています。
Q本善寺茶所の屋根の上にあるものは何ですか。
A入母屋屋根の太鼓楼です。浄土真宗寺院に特有の景観をつくる要素とされています。
Q本善寺茶所はいつ建てられましたか。
A文化庁のデータベースでは寛政10年(1798年)です。寺の境内案内は寛政2年(1790年)としています。
Q本善寺茶所は何階建てですか。
A文化庁のデータベースでは木造平屋建とされています。寺の説明では外観が重層で内部は三階建て、3階は町を見渡せる望楼です。
Q本善寺茶所は境内のどこにありますか。
A本堂の北東、山門の西側です。山門を入ってすぐ右手に見えます。

基本データ

名称本善寺茶所(ほんぜんじちゃじょ)
所在地奈良県吉野郡吉野町大字飯貝567
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 29-0154
指定年平成22年(2010年)1月15日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積55平方メートル、太鼓楼付(桁行7.9メートル、梁間7.0メートル)
所有者本善寺
公開状況外観は境内から見学可。太鼓楼内部の公開についての案内なし

参考文献

国指定文化財等データベース 本善寺茶所(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00008020
文化遺産オンライン 本善寺茶所
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/165131

最終更新日: 2026.09.27