本善寺蓮如堂拝堂とは

本善寺蓮如堂拝堂(ほんぜんじれんにょどうはいどう)は、奈良県吉野郡吉野町飯貝の本善寺で蓮如堂の前面に建つ参拝のための堂で、文化庁のデータベースでは延享5年(1748年)の建築とされ、平成22年(2010年)1月15日に登録有形文化財となった。

奥の蓮如堂とは繋廊でつながり、参拝者はこの堂に上がって奥の祖師を拝む。建築面積は36平方メートルで、方一間の蓮如堂の4倍近い広さがある。

軽やかな一室の堂

本善寺蓮如堂拝堂は桁行三間、梁間二間。入母屋造の本瓦葺で、周囲に切目縁をまわす。内部は拭板張りの床の一室で、天井は格天井とする。

建具は正面に桟唐戸を立て、ほかの面を蔀とする。小壁は漆喰で仕上げ、軒は垂木をまばらに配した一軒疎垂木である。柱の上に据えた絵様肘木(えようひじき)の渦の彫りが、この堂の特徴として挙げられている。

文化庁は本善寺蓮如堂拝堂を「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録有形文化財とした。登録番号は29-0151。解説文は「軽快な堂」と評している。

屋根裏から出た槌

建てられた年には2つの説がある。寺の境内案内は、蓮如堂に続いて宝暦4年(1754年)に建立したとする。一方、蓮如の五百回忌を機に蓮如堂と拝堂を修復した際、本善寺蓮如堂拝堂の屋根裏から「延享五戌辰天二月十七日」の日付と「大工頭領 藤原市郎兵衛」の名を記した槌が見つかったと、寺は伝えている。

この日付は文化庁のデータベースが示す延享5年(1748年)と一致する。ここでは文化庁の年代を基準とし、寺の宝暦4年説を併記した。

蓮如堂との間の向唐破風造の繋廊は、寺によれば明治14年(1881年)の増設である。

本善寺蓮如堂拝堂の見学

本善寺蓮如堂拝堂は境内の東寄りにあり、本堂の東側から正面を向いて見られる。正面の桟唐戸と、柱の頂部に並ぶ絵様肘木は、縁の手前から見上げると彫りの形がわかる。側面では蔀の並びと漆喰の小壁が、堂を明るく見せている。

堂内に上がれる日や撮影の可否についての案内は出ていないので、内部を見たい場合は本善寺に問い合わせたい。境内への行き方は本善寺のページにまとめた。

Q&A

Q本善寺蓮如堂拝堂は何のための建物ですか。
A奥の蓮如堂に祀られた開山蓮如を拝むための堂です。蓮如堂とは繋廊でつながっています。
Q本善寺蓮如堂拝堂はいつ建てられましたか。
A文化庁のデータベースでは延享5年(1748年)です。寺の境内案内は宝暦4年(1754年)としていますが、修復時に屋根裏から延享5年の日付を記した槌が見つかっています。
Q本善寺蓮如堂拝堂の内部はどうなっていますか。
A拭板張りの床の一室で、格天井を張っています。
Q本善寺蓮如堂拝堂で注目したい部分はどこですか。
A柱の上の絵様肘木です。ほかに正面の桟唐戸、蔀、漆喰の小壁、一軒疎垂木の軽い軒も見どころです。
Q本善寺蓮如堂拝堂の中に入れますか。
A堂内に上がれる日や撮影についての案内はありません。本善寺に問い合わせてください。

基本データ

名称本善寺蓮如堂拝堂(ほんぜんじれんにょどうはいどう)
所在地奈良県吉野郡吉野町大字飯貝567
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 29-0151
指定年平成22年(2010年)1月15日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積36平方メートル(桁行3間、梁間2間)
所有者本善寺
公開状況外観は境内から見学可。堂内の公開についての案内なし

参考文献

国指定文化財等データベース 本善寺蓮如堂拝堂(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00008017
文化遺産オンライン 本善寺蓮如堂拝堂
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/163628

最終更新日: 2026.09.27