本善寺鐘楼とは

本善寺鐘楼(ほんぜんじしょうろう)は、奈良県吉野郡吉野町飯貝の本善寺で山門のすぐ東に建つ吹き放ちの鐘楼で、江戸中期(1661年から1750年)に建てられ、平成22年(2010年)1月15日に登録有形文化財となった。

境内の東寄り、切石を積んだ基壇の上に立つ。桁行・梁間とも一間で、壁を設けずに四方を開け放つ。面積は9.2平方メートルと小さいが、屋根は入母屋造の本瓦葺で、重い瓦屋根を4本の柱で受けている。

4本柱を組み固める技法

本善寺鐘楼の柱は、石製の礎盤の上に立ち、上へ行くほどわずかに内側へ傾く内転びで据えられている。4本の柱は虹梁と貫で互いに結ばれ、柱の間の中央には大瓶束を立てる。

柱の上の組物は出組で、組物と組物のあいだの中備には簑束(みのづか)を置く。軒は二軒で、垂木を半繁に並べる。吹き放ちの小さな建物に、本格的な仏堂と同じ部材の組み方を持ち込んでいるのがわかる。

文化庁は本善寺鐘楼を「造形の規範となっているもの」の基準で登録有形文化財とした。登録番号は29-0153。解説文は、重厚な入母屋造の屋根が境内の入口の景観を引き締めていると述べる。

山門・茶所とつくる入口の景色

本善寺鐘楼は山門の東、茶所は山門の西にあり、門を挟んで向かい合う。石段を上がって境内に入る人は、まず左右にこの2つの屋根を見ることになる。

鐘楼の屋根の重さは、梁間一間の小さな建物としては際立っている。ひと回り大きな茶所の屋根と並べて見ると、入口まわりの瓦屋根の重なりがよくわかる。

本善寺鐘楼の見学

本善寺鐘楼は壁がないので、柱の内転びや虹梁、大瓶束、出組の組物は境内から見上げるだけで確かめられる。柱の足元の石製礎盤と、切石積みの基壇も近くで見られる。

鐘を撞けるかどうか、鐘楼に上がれるかどうかについての案内は出ていない。境内への行き方は本善寺のページにまとめた。

Q&A

Q本善寺鐘楼はいつ建てられましたか。
A江戸中期(1661年から1750年)の建築とされています。
Q本善寺鐘楼はどこにありますか。
A境内の東寄り、山門のすぐ東側の切石積みの基壇の上です。
Q本善寺鐘楼の構造の特徴は何ですか。
A石製の礎盤の上に4本の柱を内転びに立て、虹梁と貫で固め、柱間の中央に大瓶束を入れています。組物は出組、中備は簑束です。
Q本善寺鐘楼の屋根はどのような形ですか。
A入母屋造の本瓦葺で、小さな吹き放ちの建物としては重厚な屋根です。
Q本善寺鐘楼の鐘は撞けますか。
A鐘を撞けるかどうかの案内は出ていません。本善寺に問い合わせてください。

基本データ

名称本善寺鐘楼(ほんぜんじしょうろう)
所在地奈良県吉野郡吉野町大字飯貝567
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 29-0153
指定年平成22年(2010年)1月15日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、面積9.2平方メートル(桁行1間、梁間1間)
所有者本善寺
公開状況外観は境内から見学可

参考文献

国指定文化財等データベース 本善寺鐘楼(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00008019
文化遺産オンライン 本善寺鐘楼
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/212590

最終更新日: 2026.09.27