中村家住宅米雑蔵とは

中村家住宅米雑蔵は、島根県江津市桜江町大貫にある江戸時代後期(1751〜1829年)建築の土蔵造2階建の蔵で、平成21年(2009年)1月8日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「なかむらけじゅうたくこめざつぐら」。昭和前期に改修されており、建築面積は72平方メートルで、中村家住宅の建物のなかでは主屋に次いで大きい。

中村家住宅米雑蔵は主屋の東南、納戸蔵の南に建つ。名前のとおり、米をはじめとする農作物や雑多な品を収める蔵で、年代の分かる中村家住宅の建物のなかでは古い部類に入る。

細長い蔵と西側の下屋

規模は桁行9.9メートル、梁間3.9メートル。奥行きに対して長さが2.5倍ほどある、細長い平面の蔵である。屋根は棟を南北に通した切妻造で、石州瓦の赤瓦で葺いている。

西の面には奥行き3.0メートルの下屋の庇が付く。蔵の長い辺に沿って、屋根のかかった作業場が延びている形である。建築面積の72平方メートルには、この下屋の部分も含まれていると考えられる。

米・籾・藁を分けた1階と下屋の作業場

中村家住宅米雑蔵の1階は、南北の2室に間仕切られている。文化庁の解説によれば、北側の部屋には米や籾(もみ)を、南側の部屋には藁(わら)を保管していた。

西側の下屋では、精米などの作業が行われた。籾から米を取り出し、残った藁は隣の部屋へ納める。収穫したあとの米の扱いが、一棟のなかと軒下で完結するつくりである。

収蔵と作業の役割分担がはっきり分かっている点が、中村家住宅米雑蔵の見どころである。蔵の造りだけでなく、農家の仕事の段取りまで建物から読み取ることができる。

中村家住宅米雑蔵が登録された理由

中村家住宅米雑蔵は、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」という基準で登録有形文化財となった。主屋の東南に並ぶ蔵のなかで最も規模が大きく、屋敷の景観に占める比重も大きい。

江戸時代後期に建てられ、昭和前期に改修されながら、明治15年(1882年)に建て直された主屋の傍らで使われ続けてきた。庄屋の家の暮らしが米づくりに支えられていたことを、具体的に伝える建物である。

中村家住宅米雑蔵の見学

中村家住宅米雑蔵は個人の住宅の敷地内、主屋の東南にあり、2026年9月の時点で公開の公式な案内は確認できなかった。間仕切られた1階の内部は、公開の機会がない限り見ることはできない。

敷地に立ち入らず、住まいの様子をのぞき込まないよう配慮したい。屋敷への行き方は中村家住宅(江津市)のページにまとめてある。

Q&A

Q中村家住宅米雑蔵はいつ建てられましたか?
A江戸時代後期(1751〜1829年)の建築で、昭和前期に改修されています。
Q中村家住宅米雑蔵の大きさはどれくらいですか?
A桁行9.9メートル、梁間3.9メートルの細長い土蔵造2階建で、西面に奥行き3.0メートルの下屋が付きます。建築面積は72平方メートルです。
Q中村家住宅米雑蔵には何が保管されていましたか?
A1階を南北2室に分け、北側に米や籾、南側に藁を保管していました。
Q中村家住宅米雑蔵の下屋は何に使われましたか?
A西側の下屋では精米などの作業が行われていました。
Q中村家住宅米雑蔵は見学できますか?
A個人の住宅の敷地内にあり、公開の公式な案内は確認できませんでした。敷地には立ち入らないでください。

基本情報

名称中村家住宅米雑蔵(なかむらけじゅうたくこめざつぐら)
所在地島根県江津市桜江町大貫378-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成21年(2009年)登録
員数1棟
寸法桁行9.9m・梁間3.9m、下屋奥行3.0m、建築面積72㎡(土蔵造2階建、瓦葺)
所有者非公表
公開状況公開情報なし(個人住宅の敷地内)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)中村家住宅米雑蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007549
文化遺産オンライン 中村家住宅米雑蔵
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/144811
島根県 登録有形文化財(建造物)一覧
https://www.pref.shimane.lg.jp/life/bunka/bunkazai/shimane/tourokubunkazai2.html

最終更新日: 2026.09.29