国立天文台門衛所とは

国立天文台門衛所は、東京都三鷹市大沢の国立天文台三鷹キャンパス正門北側に建つ木造平屋建の建物で、大正13年(1924年)に建てられ、平成26年(2014年)に国の登録有形文化財となった。建築面積は66平方メートル、屋根は鉄板葺である。

登録されている10件のうち、木造はこの国立天文台門衛所だけである。ほかは鉄筋コンクリート造かコンクリート造で、観測機器を据えるための堅い箱として設計されている。守衛が詰める小屋だけが在来の木造で建てられた。

現在は見学者受付を兼ねており、構内に入る人はまずこの建物に立ち寄ることになる。

登録の理由と価値

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で、登録番号は13-0335である。表門と対になる評価で、門まわりの構えを形づくる建物として登録有形文化財に加えられた。

小さな付属建築でありながら、意匠は手を抜いていない。正面に切妻屋根の玄関を張り出し、玄関の上部と妻面にはハーフティンバー風の意匠を見せ、外壁は下見板張とする。研究機関の顔として洋風にまとめる意識が働いている。

建設は大正13年(1924年)で、ゴーチェ子午環室と同じ年にあたる。観測用の建物と門まわりの建物が並行して整えられていったことが年代から読み取れる。

見どころ

屋根は切妻造で、平側に入口を設ける平入。そこに切妻屋根の玄関がもう一つ突き出す。この二段構えが、面積66平方メートルの建物に奥行きを与えている。

妻面を見上げると、柱と斜材を外に見せるハーフティンバー風の割り付けがある。構造そのものではなく、意匠として貼られたものである。外壁の下見板張と合わせて、大正期の郊外住宅に近い表情になっている。

内部は中央を壁で仕切り、六畳と四畳半の和室に便所を備えた左右対称の平面であった。洋風の外観の内側が畳敷きだったという組み合わせは、この時期の官公庁の小規模建築によく見られる。

国立天文台門衛所は受付として使われているため、外観をゆっくり見るなら手続きを済ませてからのほうがよい。

見学のしかた

国立天文台門衛所は見学者受付が置かれた建物で、内部は業務に使われており展示公開はしていない。受付のために立ち入る範囲から、玄関まわりの造作は間近に見られる。

外観は正門を入ってすぐの位置にあり、見学コース上から北側の妻面と下見板張の外壁を眺められる。撮影は私的利用に限り自由である。

受付の手順や公開時間、バスでの行き方は構内で共通なので、国立天文台三鷹キャンパスのページを参照してほしい。

よくある質問

Q国立天文台門衛所は何のための建物ですか?
A門衛が詰めるために大正13年(1924年)に建てられた建物で、現在は国立天文台三鷹キャンパスの見学者受付を兼ねています。
Q国立天文台門衛所の内部は見学できますか?
A内部は業務に使われており、展示としての公開はしていません。受付で立ち寄る範囲から玄関まわりを見ることができます。
Q国立天文台門衛所はどんな構造ですか?
A木造平屋建で鉄板葺、建築面積は66平方メートルです。登録有形文化財10件のうち木造はこの1棟だけです。
Q国立天文台門衛所はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成26年(2014年)4月25日の登録で、登録番号は13-0335です。
Q国立天文台門衛所の見どころはどこですか?
A切妻屋根の玄関、妻面のハーフティンバー風の意匠、下見板張の外壁です。洋風にまとめた外観に対し、内部はかつて和室でした。

基本データ

名称国立天文台門衛所
所在地東京都三鷹市大沢2-1007-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成26年(2014年)登録
員数1棟
寸法木造平屋建、鉄板葺、建築面積66平方メートル
所有者大学共同利用機関法人自然科学研究機構
公開状況外観のみ見学可(内部は受付として使用)

参考文献

国指定文化財等データベース 国立天文台門衛所
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009920
国立天文台 三鷹キャンパス 見学のご案内
https://www.nao.ac.jp/about-naoj/organization/facilities/mitaka/visit.html
国立天文台 三鷹キャンパス 公開施設
https://www.nao.ac.jp/about-naoj/organization/facilities/mitaka/visit-facilities/

最終更新日: 2026.09.13