国立天文台表門とは

国立天文台表門は、東京都三鷹市大沢にある国立天文台三鷹キャンパスの正門で、大正14年(1925年)に建てられ、平成26年(2014年)に国の登録有形文化財となった工作物である。敷地の東面に開き、いまも来訪者が最初にくぐる門として使われている。

門柱は4本。中央の門と、その左右に付く通用門とで構成される。間口は5.5メートルで、車が通る中央部と人が抜ける脇門とが一続きの構えにまとまっている。

構造は鉄管を芯としたコンクリート造で、外側を石で覆う。天文台という近代の研究機関の入口でありながら、素材の扱いは石造建築の手つきに近い。

登録の理由と価値

国立天文台表門の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」で、登録番号は13-0336である。建物ではなく工作物としての登録で、員数は1基と数える。

評価されているのは、門そのものの造形と、それが敷地の景観のなかで果たしている役割である。文化庁の解説は、この門を国立天文台の玄関口を飾る門と位置づけている。

大正14年(1925年)という年は、麻布飯倉から三鷹への移転が進んでいた時期にあたる。研究施設の骨格が整いつつあるなかで正門が構えられたことになる。

見どころ

近づいて門柱の表面を見ると、角石を不規則に張った乱れ張りになっている。目地の走り方が一定でないぶん、光の当たり方で表情が変わる。

門柱の隅は几帳面に削られ、角が鋭く立たないよう納められている。柱頭と足下の石にはフルーティング、つまり縦方向の細い溝が彫られており、この2か所だけが古典建築の語彙を借りている。

中央の門柱の上には照明器具が据えられている。夜間の門としての実用であると同時に、国立天文台表門の輪郭を決める要素にもなっている。

門を通り抜けたら、振り返って内側から見てほしい。外から見たときと石の見え方が変わる。

見学のしかた

国立天文台表門は公開時間中であれば誰でもくぐることができる。門は道路に面しているので、閉門後でも外側からその姿を見ることはできる。

門を入ってすぐ北側に見学者受付があり、来訪者はここで手続きをしてから構内に進む。撮影は見学コース内であれば私的利用に限り自由で、門も対象に含まれる。

公開時間・受付の方法・バスでの行き方といった構内共通の案内は、国立天文台三鷹キャンパスのページにまとめてある。

よくある質問

Q国立天文台表門はいつ建てられましたか?
A大正14年(1925年)の建設です。平成26年(2014年)に国の登録有形文化財となりました。
Q国立天文台表門はいまも通れますか?
A通れます。国立天文台三鷹キャンパスの正門として現役で、公開時間中は見学者もここから入ります。
Q国立天文台表門はどのくらいの大きさですか?
A間口5.5メートルで、中央門と左右の通用門を合わせて門柱は4本立ちます。
Q国立天文台表門は撮影できますか?
A見学コース内の撮影は私的利用に限り自由なので、門も撮影できます。公開する場合はほかの見学者が写り込まないよう配慮が求められます。
Q国立天文台表門は何でできていますか?
A鉄管を芯としたコンクリート造で、表面に角石を乱れ張りにしています。柱頭と足下の石には縦溝の彫りが入ります。

基本データ

名称国立天文台表門
所在地東京都三鷹市大沢2-1007-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成26年(2014年)登録
員数1基
寸法コンクリート造、間口5.5メートル、左右通用門付
所有者大学共同利用機関法人自然科学研究機構
公開状況公開時間中は通行可(外側からは常時見学可)

参考文献

国指定文化財等データベース 国立天文台表門
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009921
国立天文台 三鷹キャンパス 見学のご案内
https://www.nao.ac.jp/about-naoj/organization/facilities/mitaka/visit.html
国立天文台 三鷹キャンパス 公開施設
https://www.nao.ac.jp/about-naoj/organization/facilities/mitaka/visit-facilities/

最終更新日: 2026.09.13