敷地南東隅の鉄板張りの倉庫

小嶋総本店倉庫は、山形県米沢市本町2丁目の造り酒屋・小嶋総本店の敷地東辺の南端で二号蔵の南に接続する大正後期(1919〜1926年)の木造倉庫で、令和6年(2024年)3月6日に国の登録有形文化財となった。登録番号は06-0216。

木造平屋建で、切妻造の屋根を鉄板で葺く。建築面積は154平方メートル。東の通りに沿って北から一号蔵、二号蔵と続く蔵の列の、いちばん南に位置する。

答申は、主屋の南に並ぶ蔵や作業場を「醸造及び商品出荷用」と説明している。土壁の蔵が続く列の端に、木造で鉄板を張った倉庫が加わった構成である。

台形の取り合いと方杖のトラス

登録の基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」。文化庁の解説は、敷地南東隅の景観をつくる倉庫と評価する。

二号蔵とつながる部分は平面が台形になっており、その東側に戸口を設ける。既存の蔵に後から建物を取り付けるために、接続部の形を敷地に合わせて調整したとみられる。外壁は波形の鉄板張りで、漆喰塗の蔵とははっきり違う表情を見せる。

小屋組はキングポストトラスで、柱と陸梁を方杖で挟んで固める。内壁には荷摺板を打ち付けている。荷摺板は積んだ荷が壁に当たるのを防ぐ板で、この建物が荷を置く倉庫として使われたことを示している。

見どころ

小嶋総本店倉庫は、東の通りから二号蔵と続けて見るとよい。白い漆喰と赤瓦の海鼠壁の蔵のすぐ南で、外壁が波形鉄板に切り替わる。

二号蔵との間の台形の取り合いと、東に開いた戸口も通りから確かめられる。波板の凹凸は、朝の東日が当たる時間に影がはっきり出る。

見学について

小嶋総本店倉庫は東側の通りに面しており、外観は公道から見ることができる。内部は公開されておらず、敷地には立ち入れない。撮影も公道から行いたい。

酒造りの現場は、年1回の「360°よねざわオープンファクトリー」で特別公開される。見学範囲はその年の告知で確かめたい。

Q&A

Q小嶋総本店倉庫はいつ建てられましたか?
A大正後期(1919〜1926年)の建築で、令和6年(2024年)3月6日に登録有形文化財になりました。
Q小嶋総本店倉庫の外観の特徴は?
A外壁が波形鉄板張りで、漆喰塗の蔵とは異なる表情です。二号蔵との取り合い部は平面が台形で、東側に戸口があります。
Q小嶋総本店倉庫の内部はどうなっていますか?
A小屋組はキングポスト・トラスで、柱と陸梁を方杖で挟んでいます。内壁には荷摺板が打ち付けられています。内部は非公開です。
Q小嶋総本店倉庫はどこから見られますか?
A敷地東辺の南端にあり、東側の通りから外観を見ることができます。
Q小嶋総本店倉庫の近くで酒蔵見学や試飲はできますか?
A小嶋総本店倉庫のある本町の敷地は通常非公開ですが、歩いて数分の大町にある酒造資料館「東光の酒蔵」で、小嶋総本店の酒造りの展示見学と試飲ができます。開館時間や入館料は小嶋総本店の公式サイトで確認してください。

基本情報

名称小嶋総本店倉庫
所在地山形県米沢市本町2丁目752他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和6年(2024年)3月6日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、鉄板葺、建築面積154平方メートル
所有者株式会社小嶋総本店
公開状況内部非公開(外観は公道から見学可。年1回の特別公開あり)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 小嶋総本店倉庫
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014722
文化庁 報道発表 — 文化審議会の答申(登録有形文化財(建造物)の登録)令和5年11月24日
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/93969901.html
文化庁 — 答申物件一覧(令和5年11月24日)
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/93969901_03.pdf
東光 小嶋総本店 — アクセスマップ
https://www.sake-toko.co.jp/access/
東光 小嶋総本店 — 「360°よねざわオープンファクトリー」開催のお知らせ
https://www.sake-toko.co.jp/news/4592/

最終更新日: 2026.09.25