12件で最も古い江戸末期の蔵

小嶋総本店三号蔵は、山形県米沢市本町2丁目の造り酒屋・小嶋総本店の敷地で二号蔵の西に並ぶ江戸末期(1830〜1868年)の土蔵で、令和6年(2024年)3月6日に国の登録有形文化財となった。小嶋総本店の12件の登録のうち最も古い建物で、登録番号は06-0213。

土蔵造の平屋建で、切妻造の置屋根を鉄板で葺く。建築面積は151平方メートルで、平屋の蔵としては5棟のなかで最も大きい。

北妻の戸口は作業場の南面に開き、西隣の四号蔵とともに作業場の前に蔵前をつくる。江戸時代の蔵が、明治・大正に建て足された建物のなかにいまも組み込まれている。

大屋根を一連に葺き降ろす

登録の基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」。文化庁の解説は、西側で庇を含めて大屋根を一連に葺き降ろした大規模な土蔵であることを挙げる。本体の屋根と庇の屋根を分けず、一枚の面として長く下ろしているため、西から見ると屋根の面が大きく広がる。

北妻の戸口には漆喰塗の両開き戸を吊り、外壁も漆喰塗で仕上げる。一号蔵・二号蔵のような海鼠壁の腰は持たない。

内部は一室の土間である。小屋梁は一部を二重に架け、その上に合掌を組んで、合掌の中ほどを束で受ける。明治中期以降の蔵が採ったキングポストトラス以前の架け方で、一号蔵の小屋組とも系統が近い。

見どころ

小嶋総本店三号蔵でいちばん目を引くのは、西側に長く葺き降ろされた屋根の面である。庇まで一続きの屋根が、四号蔵との間の空間に向かって低く下りてくる。

海鼠壁のない白一色の壁も、東の列の蔵と比べると印象が違う。敷地に残る蔵のなかで、この建物がもっとも古い時代の姿を伝えている。

見学について

小嶋総本店三号蔵は敷地の内側に建ち、公道からは屋根や壁の一部がうかがえる程度である。内部は公開されておらず、敷地への立ち入りもできない。撮影は公道からに限られる。

酒造りの現場は、年1回の「360°よねざわオープンファクトリー」で特別公開される。仕込みに使われている蔵が案内の中心になるが、三号蔵・四号蔵・作業場の各棟がどこまで見られるかはその年の内容による。

Q&A

Q小嶋総本店三号蔵はいつ建てられましたか?
A江戸末期(1830〜1868年)の建築で、小嶋総本店の登録12件のなかで最も古い建物です。令和6年(2024年)3月6日に登録有形文化財になりました。
Q小嶋総本店三号蔵の特徴は?
A西側で庇を含めて大屋根を一連に葺き降ろした大規模な土蔵です。内部は一室の土間で、小屋梁の一部を二重に架けて合掌を組んでいます。
Q小嶋総本店三号蔵は外から見えますか?
A敷地の内側にあるため、公道からは屋根や壁の一部が見える程度です。内部は非公開です。
Q小嶋総本店三号蔵の大きさは?
A土蔵造の平屋建で、建築面積は151平方メートルです。
Q小嶋総本店三号蔵の近くで酒蔵見学や試飲はできますか?
A小嶋総本店三号蔵のある本町の敷地は通常非公開ですが、歩いて数分の大町にある酒造資料館「東光の酒蔵」で、小嶋総本店の酒造りの展示見学と試飲ができます。開館時間や入館料は小嶋総本店の公式サイトで確認してください。

基本情報

名称小嶋総本店三号蔵(3号蔵)
所在地山形県米沢市本町2丁目752他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和6年(2024年)3月6日登録
員数1棟
寸法土蔵造平屋建、鉄板葺、建築面積151平方メートル
所有者株式会社小嶋総本店
公開状況内部非公開(敷地の内側に所在。年1回の特別公開あり)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 小嶋総本店三号蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014719
文化庁 報道発表 — 文化審議会の答申(登録有形文化財(建造物)の登録)令和5年11月24日
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/93969901.html
文化庁 — 答申物件一覧(令和5年11月24日)
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/93969901_03.pdf
東光 小嶋総本店 — アクセスマップ
https://www.sake-toko.co.jp/access/
東光 小嶋総本店 — 「360°よねざわオープンファクトリー」開催のお知らせ
https://www.sake-toko.co.jp/news/4592/

最終更新日: 2026.09.25