妻が寄り合うところ

北から3番目の実習棟三号棟は、切妻造の倉庫が軒を接するように並ぶ、列の最も密な部分に属する。昭和9年、新屋の8棟の米穀倉庫の一つとして建てられ、木造の骨組みと長く低い姿を他の棟と共有する。

三号棟を際立たせるのは、米が去ったあとに与えられた歩みである。

工芸美術と産業デザインの実習棟

平成6年、敷地は短期大学用地として秋田市に譲渡され、北から第1〜3棟は内部を改築して工芸美術・産業デザインの実習棟となった。三号棟は、旧倉庫の屋根の下でプロダクトの設計と制作が行われる場である。

平成12年の登録は、倉庫群の歴史的景観上の価値を評価したものだ。区分は指定ではなく登録であり、重要文化財の区分とは異なる。

働く倉庫の性格

ここでの転用は率直である。改築は深く長い一室空間と露出した骨組みを残したため、学生や作業台、機械で活気づく今も、室内は倉庫として読める。

一方の端に立てば、反復する柱の遠近が倉庫の全長へと視線を導く。この建物は、それ自身が一つの設計であることによって、デザインを教えてもいる。

Q&A

Q三号棟は現在どのように使われていますか。
A秋田公立美術大学の工芸美術・産業デザインの実習棟です。北から3棟のうちの一つとして、その用途に改築されました。
Q「切妻造」とは何ですか。
A屋根の形式の一つで、本を伏せたような二つの傾斜面をもちます。ここでは切妻の倉庫が軒を接して密に並びます。
Qいつ実習棟に改築されたのですか。
A平成6年に短期大学用地となり、北から第1〜3棟の内部が実習の場として改築されました。
Q重要文化財ですか。
Aいいえ。登録有形文化財で、歴史的景観への寄与を評価する区分です。

基本データ

名称秋田公立美術工芸短期大学実習棟三号棟
所在地秋田県秋田市新屋大川町12-3
指定区分登録有形文化財(建造物)
登録年月日2000年(平成12)9月26日(登録第25回)
登録番号05-0059
員数1棟
年代昭和9年(1934)
構造木造平屋建、鉄板葺、建築面積660㎡
登録基準国土の歴史的景観に寄与しているもの
所有者公立大学法人秋田公立美術大学
公開状況大学キャンパス施設として使用(見学は大学へ要確認)

参考文献

国指定文化財等データベース — 秋田公立美術工芸短期大学実習棟三号棟
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00001826
文化遺産オンライン — 秋田公立美術工芸短期大学実習棟三号棟
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/178046
秋田公立美術大学 公式サイト
https://www.akibi.ac.jp/

最終更新日: 2026.07.08