ジョーキュウ醤油若宮神社 ― 醸造場より古い寛政4年の見世棚造の小社

ジョーキュウ醤油若宮神社は、福岡県福岡市中央区大名1丁目にある寛政4年(1792年)建立の小さな社殿で、平成27年(2015年)3月26日に国の登録有形文化財に登録された。登録番号は40-0124である。

敷地の東辺の中ほど、切石を積んだ壇の上に建つ。木造平屋建、銅板葺で、建築面積は0.3平方メートル。ジョーキュウ醤油の登録6件のなかでもっとも古く、安政2年(1855年)の創業より60年あまり前に建てられている。登録上の地番は大名1-349-1で、ほかの5件(大名1-330)とは別の筆にある。

ジョーキュウ醤油若宮神社の形式 ― 妻入の見世棚造

ジョーキュウ醤油若宮神社は一間社見世棚造の社殿である。見世棚造は、身舎の前に店先の棚のような張り出しを設けた小さな社殿の形式で、屋根を正面へ流して平入とするものが多い。ジョーキュウ醤油若宮神社はこれを切妻造妻入とし、文化庁はこの点を見世棚社殿には珍しいと記している。

間口1間の小社だが、細部は本格的である。身舎は板壁とし、庇柱を木鼻付の頭貫で固める。柱の上には大斗と実肘木を載せて虹梁と桁を受け、虹梁の上には蟇股を置く。

木鼻の彫り、虹梁の反り、蟇股の輪郭は、いずれも建てられた時代の好みが表れやすい部分である。建築面積0.3平方メートルという小ささのなかに、社寺建築の部材が一通りそろっている。

ジョーキュウ醤油若宮神社の登録理由と境内の木

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁はジョーキュウ醤油若宮神社を、簡素な小社ながら細部に時代的特徴をよく示すと評価している。

会社の案内によれば、ジョーキュウ醤油若宮神社の脇に立つ小賀玉(おがたま)の木も、樹齢300年以上と考えられている。社と木がともに、醤油屋がこの地に店を開く前からの時間を伝えている。

ジョーキュウ醤油若宮神社の見学

ジョーキュウ醤油若宮神社は会社の敷地内に祀られた社で、参拝や見学の受け入れについての公式の案内は見当たらない。見られる範囲は小売館で確かめたい。

近くで見られる場合は、正面の庇まわりに目を寄せたい。頭貫の端の木鼻、柱の上の大斗と実肘木、虹梁の上の蟇股が、手の届く高さに収まっている。妻入の正面に切妻の三角形がそのまま見える点も、見世棚造としては珍しい姿である。

祀られている社であることを心に留め、撮影は店で可否を確かめてからにしたい。6件に共通する行き方と見学の条件は、ジョーキュウ醤油のページにまとめてある。

Q&A

Qジョーキュウ醤油若宮神社はいつ建てられましたか?
A寛政4年(1792年)の建立です。ジョーキュウ醤油の創業(安政2年・1855年)より60年あまり古く、登録6件のなかでもっとも古い建物です。
Qジョーキュウ醤油若宮神社はどんな形式の社殿ですか?
A一間社見世棚造、銅板葺で、見世棚造の社殿には珍しい切妻造妻入です。建築面積は0.3平方メートルの小さな社です。
Qジョーキュウ醤油若宮神社の細部の見どころは何ですか?
A庇柱を固める木鼻付の頭貫、柱上の大斗と実肘木、虹梁の上に置いた蟇股です。文化庁は、簡素な小社ながら細部に時代的特徴をよく示すと評価しています。
Qジョーキュウ醤油若宮神社はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成27年(2015年)3月26日に登録有形文化財に登録されました。登録番号は40-0124です。
Qジョーキュウ醤油若宮神社は参拝や見学ができますか?
A会社の敷地内に祀られた社で、参拝や見学についての公式の案内は見当たりません。敷地内で見られる範囲は小売館で確認してください。

基本情報

名称ジョーキュウ醤油若宮神社(じょーきゅうしょうゆわかみやじんじゃ)
所在地福岡県福岡市中央区大名1-349-1
指定区分登録有形文化財(建造物)/登録番号 40-0124
指定年平成27年(2015年)3月26日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、銅板葺、建築面積0.3平方メートル
所有者株式会社ジョーキュウ
公開状況参拝・見学の公式案内なし(敷地内の見学は小売館で要確認)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「ジョーキュウ醤油若宮神社」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010532
文化遺産オンライン「ジョーキュウ醤油若宮神社」
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/263792
ジョーキュウ「登録有形文化財」
https://www.jokyu.co.jp/history/property/index.html

最終更新日: 2026.09.30