庭の奥に建つ数寄屋の離れ座敷

後藤家住宅離れは、岐阜市芥見にある後藤家住宅の離れ座敷で、大正前期(1912年から1918年)に建てられ、昭和45年(1970年)に今の場所へ移築されたのち、令和3年(2021年)2月4日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号21-0287)。

後藤家住宅離れは主屋の西方にあり、庭を挟んで渡廊下で主屋とつながる。屋敷のなかでは街道からもっとも遠い位置にあたり、客をもてなすための静かな一棟である。

八畳の座敷と四畳半の茶室

後藤家住宅離れは木造平屋建ての南北棟で、切妻造の桟瓦葺とする。東面には鉄板葺きの下屋をかけて縁とし、外壁は縦羽目板張りで仕上げる。建築面積は22平方メートルの小さな建物である。

内部は南に八畳の座敷、北に四畳半の茶室と水屋を並べる。座敷で客を迎え、茶室で茶をふるまう、そのための部屋だけをまとめた構成である。

網代と市松の障子、波欄間形の無双窓

後藤家住宅離れの見どころは、文化庁の解説が上品な数寄屋の造作と評する細部にある。障子の組子は網代や市松の模様に組まれ、格子の面に変化をつけている。

無双窓は、縦板を並べた2枚の板戸の一方をずらして開け閉めする窓で、ここではその形を波打つ欄間に見立てて仕立てている。小さな面積のなかで、建具と窓の意匠に手間をかけた離れ座敷である。

後藤家住宅離れは、国土の歴史的景観に寄与しているものとして登録された。移築を経ても、主屋と渡廊下でつながる屋敷の奥の座敷という位置づけは保たれている。

見学について

後藤家住宅離れは屋敷のいちばん奥にあり、内部は公開されていない。通りからは見えない。

後藤家住宅の成り立ちや通りから見える範囲、行き方は後藤家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q後藤家住宅離れはどこにありますか?
A岐阜市芥見の後藤家住宅のなかで、主屋の西方に庭を挟んで建ち、渡廊下で主屋とつながっています。
Q後藤家住宅離れはいつ建てられ、いつ登録有形文化財になりましたか?
A大正前期(1912年から1918年)の建築で、昭和45年(1970年)に移築されました。令和3年(2021年)2月4日に登録され、登録番号は21-0287です。
Q後藤家住宅離れにはどんな部屋がありますか?
A南に八畳の座敷、北に四畳半の茶室と水屋があります。
Q後藤家住宅離れの意匠の見どころは?
A網代や市松に組んだ障子と、波欄間の形に仕立てた無双窓など、数寄屋風の細部です。
Q後藤家住宅離れは見学できますか?
A非公開で、通りからも見えません。

基本情報

名称後藤家住宅離れ
所在地岐阜県岐阜市芥見1丁目48
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号21-0287
指定年令和3年(2021年)2月4日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積22平方メートル
所有者個人
公開状況非公開(個人の住居)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 後藤家住宅離れ
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00013549
文化遺産オンライン — 後藤家住宅離れ
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/580146
岐阜市 — 岐阜市内の国登録文化財一覧
https://www.city.gifu.lg.jp/kankoubunka/bunkazai/1005549/1019171.html

最終更新日: 2026.10.06