街道に面した小さな地蔵の覆屋

後藤家住宅地蔵覆屋は、岐阜市芥見にある後藤家住宅の敷地に建つ地蔵の覆屋(おおいや)で、明治前期(1868年から1882年)に建てられ、昭和40年(1965年)に今の場所へ移され、令和3年(2021年)2月4日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号21-0291)。

後藤家住宅地蔵覆屋は敷地の東面の南寄り、旧郵便局舎の南東に建つ。建築面積は0.4平方メートルで、後藤家住宅の登録6棟のなかでいちばん小さい。文化庁の解説は、丁寧な造作の小さな祠と評している。

一石の上に組んだ社殿風の架構

後藤家住宅地蔵覆屋は切妻造の妻入で、屋根は桟瓦葺とする。上面を平らに整えた1つの石の上に、土台を井桁に組んで据え、そこに角柱を立てている。

正面の柱の上には、虹梁の形に仕立てた頭貫を渡し、その上に斗組を置く。柱間の中央を飾る中備には蟇股を入れる。わずか0.4平方メートルの建物に、社寺建築と同じ部材の組み方を縮めて収めている。

正面は開け放ち、側面は縦格子、背面は板壁とする。前からは中を拝め、横と後ろは閉じる、祠らしいつくりである。

見どころ

後藤家住宅地蔵覆屋の見どころは、小さな木組みの精巧さにある。虹梁形の頭貫の曲線や、斗組と蟇股の重なりは、大きな社殿なら見上げるほかない部分だが、ここでは目の高さで見ることができる。

後藤家住宅地蔵覆屋は、国土の歴史的景観に寄与しているものとして登録された。移築を経て、いまは街道に面した屋敷の表の一角に収まっている。

見学について

後藤家住宅地蔵覆屋は敷地の東面に建つため、通りから見られる位置にあると考えられる。個人の所有地にあるので、敷地に入らず、通りから眺めるにとどめたい。

後藤家住宅の成り立ちや通りから見える範囲、行き方は後藤家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q後藤家住宅地蔵覆屋はどこにありますか?
A岐阜市芥見の後藤家住宅の敷地の東面南寄り、旧郵便局舎の南東に建っています。
Q後藤家住宅地蔵覆屋はいつ建てられ、いつ登録有形文化財になりましたか?
A明治前期(1868年から1882年)の建物で、昭和40年(1965年)に移築されました。令和3年(2021年)2月4日に登録され、登録番号は21-0291です。
Q後藤家住宅地蔵覆屋の大きさは?
A建築面積0.4平方メートルの小さな祠で、後藤家住宅の登録6棟のなかでいちばん小さい建物です。
Q後藤家住宅地蔵覆屋の造りの見どころは?
A一石の上に井桁の土台を組み、角柱の上に虹梁形の頭貫と斗組、中備に蟇股を入れた、社寺建築を縮めたような木組みです。
Q後藤家住宅地蔵覆屋は見学できますか?
A敷地には入れませんが、東面に建つため通りから眺められる位置にあると考えられます。

基本情報

名称後藤家住宅地蔵覆屋
所在地岐阜県岐阜市芥見1丁目48
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号21-0291
指定年令和3年(2021年)2月4日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積0.4平方メートル
所有者個人
公開状況非公開(個人の所有地)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 後藤家住宅地蔵覆屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00013553
文化遺産オンライン — 後藤家住宅地蔵覆屋
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/588660
岐阜市 — 岐阜市内の国登録文化財一覧
https://www.city.gifu.lg.jp/kankoubunka/bunkazai/1005549/1019171.html

最終更新日: 2026.10.06